入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
入浴中に水圧が全身にかかる静水圧作用により、末梢血管が収縮し、血液が心臓へ戻りやすくなるため、全身の血液循環が促進されます。これは心臓への還流増加を促す重要な生理的効果です。
選択肢ごとの解説
- 1. 鎮静作用は心身を落ち着かせる効果であり、全身の血液循環を直接的に促進する作用ではありません。リラックス効果はありますが、循環促進とは異なります。正しくは:血液循環促進作用とは関係がない。選びやすい理由:入浴によるリラックス効果と混同しやすいが、直接的な循環促進作用ではない。混同注意:リラックス効果と循環促進効果は別物である。
- 2. 浮力作用は、水中での身体の重さを軽減させ、関節への負担を減らす効果や、水中での運動を容易にする効果がありますが、直接的に全身の血液循環を促進する作用ではありません。正しくは:血液循環促進作用とは異なる。選びやすい理由:水中での身体の変化として認識しやすいが、循環促進とは異なる作用である。混同注意:浮力は身体の荷重を軽減する作用であり、血管に直接作用するものではない。
- 3. 抗酸化作用は、体内の活性酸素を抑制し、細胞の老化や損傷を防ぐ作用であり、入浴の直接的な作用としては考えられず、また全身の血液循環を促進する作用ではありません。正しくは:入浴の直接的な作用でもなく、血液循環促進作用とも関係ない。選びやすい理由:健康効果として一般的に知られているが、入浴の物理的・生理的作用とは異なる。混同注意:入浴が抗酸化作用を持つというエビデンスは限定的であり、循環促進作用とは直接関係ない。
- 4. 正解。静水圧作用とは、水中で身体にかかる水圧のことで、これが全身に均等にかかることで、末梢血管が収縮し、血液が心臓に戻りやすくなるため、全身の血液循環が促進されます。特に下肢の血液が心臓に戻るのを助け、むくみの軽減にもつながります。正しくは:正しい。選びやすい理由:水圧と循環促進の関係性を理解しているかが問われる。混同注意:入浴による温熱効果と混同しやすいが、静水圧はそれ自体が循環に影響を与える物理的効果である。
国試ポイント
入浴による身体への生理的影響、特に物理的作用(静水圧、浮力など)と温熱作用を理解しているか問う問題です。各作用が具体的に身体にどのような影響を及ぼすかを区別して覚えることが重要です。
混同注意
温熱作用による血管拡張と、静水圧作用による血管収縮・還流促進は異なる生理的機序ですが、どちらも結果的に循環に影響を与えるため混同しやすいです。
次に同じ論点が出たら
入浴中の安静時における心拍数、血圧の変動、または体温調節に関する問題が出題される可能性があります。
関連知識
入浴による温熱作用は血管を拡張させ、皮膚血流を増加させます。これに対し、静水圧作用は深部静脈を圧迫し、静脈還流を促進します。これら二つの作用が複合的に働くことで、入浴時の全身循環に影響を与えます。