新生児の出血性疾患で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
新生児出血症の主な原因はビタミンK欠乏であり、母乳中のビタミンK含有量が粉ミルクに比べて少ないため、母乳栄養児はビタミンK欠乏性出血症の発症リスクが高いとされています。そのため、日本では新生児に対するビタミンK製剤の経口投与が一般的に行われています。
選択肢ごとの解説
- 1. 新生児出血症は、生後早期から発症する可能性があり、古典型は生後2~7日頃、早期型は生後24時間以内、後期型は生後1ヶ月以降に発症することがあります。したがって、生後48時間以内に発症しないという記述は誤りです。正しくは:生後48時間以内に発症することがある。選びやすい理由:新生児の体調が比較的安定するイメージや、検査結果が出るまでの時間的猶予があるという誤解から、早期発症が少ないと考えてしまう可能性があります。混同注意:他の新生児疾患の一般的な発症時期や、新生児の生理的変化と混同する可能性があります。
- 2. 正解。母乳にはビタミンKが十分に供給されていないため、母乳栄養児はビタミンK欠乏性出血症のリスクが高まります。これは、母乳中のビタミンK含有量が人工乳と比較して少ないためです。そのため、母乳栄養児には新生児期にビタミンKの投与が推奨されます。
- 3. 新生児出血症の主要な原因はビタミンKの欠乏であり、その予防にはビタミンKを投与します。カルシウムは骨や歯の形成、神経伝達などに関与しますが、出血性疾患の予防とは直接関連しません。正しくは:予防としてビタミンKを投与する。選びやすい理由:カルシウムも栄養素であり、骨の健康など新生児の成長に不可欠なイメージから、何らかの予防効果があると考えてしまう可能性があります。混同注意:ビタミンKとカルシウム、それぞれの栄養素の役割と機能が混同されている可能性があります。
- 4. 新生児出血症の主な症状は、皮膚、粘膜、消化管、頭蓋内などからの出血です。蕁麻疹はアレルギー反応によって引き起こされる皮膚症状であり、新生児出血症の早期所見ではありません。正しくは:早期に現われる所見に出血がある。選びやすい理由:新生児の皮膚トラブル全般として蕁麻疹を思い浮かべてしまい、何らかの疾患の初期症状であると誤解する可能性があります。混同注意:新生児期に起こりやすい他の皮膚疾患やアレルギー反応と混同する可能性があります。
国試ポイント
新生児の生理的特徴、特にビタミンK欠乏性出血症の原因、症状、予防法について問われる問題です。母乳栄養の利点だけでなく、それに伴うリスクについても正確な知識が求められます。
混同注意
新生児の黄疸や生理的体重減少など、他の新生児期の生理現象や疾患と混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合、ビタミンK欠乏性出血症の具体的な症状(例:頭蓋内出血、消化管出血)や、予防のためのビタミンK投与のスケジュールと方法(例:K2シロップの投与回数)が問われる可能性があります。
関連知識
ビタミンKの体内での役割(凝固因子の合成)、ビタミンKの主な供給源、新生児へのビタミンK投与の意義と方法、各型の新生児出血症(早期型、古典型、後期型)の主な発症時期と症状。