高齢者の総合機能評価CGA簡易版〈CGA7〉で評価するのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2・5番
解説
高齢者の包括的機能評価(CGA)簡易版は、高齢者の健康状態を多角的に評価するためのツールです。意欲(抑うつや精神状態の一部として)や日常生活動作(ADL)は、高齢者の自立度や生活の質を把握するために重要な項目であり、CGAに含まれます。例えば、簡易CGAでは、生活機能(ADL/IADL)、認知機能、気分(抑うつ)、栄養状態などが評価されます。
選択肢ごとの解説
- 1. BMIは栄養状態の評価指標の一つではあるが、CGA簡易版の直接的な評価項目としては、より広範な栄養状態(食欲、体重減少など)が問われることが多い。BMI単独でCGA簡易版の主要項目とされることは稀である。正しくは:CGAでは、体重減少の有無や食欲低下など、より包括的な栄養状態が評価される。選びやすい理由:高齢者の健康状態を評価する上で栄養状態は重要であり、BMIはその指標の一つであるため、選んでしまいやすい。混同注意:栄養状態の評価(MNA-SFなど)
- 2. 正解。正しい。意欲の低下は抑うつ状態の重要な兆候であり、CGA簡易版においても高齢者の精神状態や生活の質を評価する項目として含まれる。例えば、基本チェックリストには「この2週間、理由もなく疲れたような感じがしたか」「この2週間、活動的になるのが億劫だと感じたか」などの抑うつに関する項目がある。
- 3. 職業歴は個人の社会経済状況やライフスタイルを把握するための情報ではあるが、CGA簡易版で直接的に評価される項目ではない。CGAでは現在の社会参加の状況や社会的支援の有無などが評価される。正しくは:社会参加の状況や社会経済状況などが評価項目となりうる。選びやすい理由:高齢者の背景情報として重要であると感じるかもしれないが、機能評価の直接的な項目ではない。混同注意:ソーシャルサポートや社会参加の評価
- 4. 新機器の利用能力は、高齢者の適応能力や認知機能の一端を示す可能性はあるものの、CGA簡易版の標準的な評価項目としては含まれない。CGAでは、一般的な手段的日常生活動作(IADL)の遂行能力が評価される。正しくは:携帯電話や家電製品の操作など、より一般的な手段的日常生活動作(IADL)の項目が評価される。選びやすい理由:現代社会におけるテクノロジーの普及を考慮すると、このような項目が重要に思えるかもしれない。混同注意:手段的日常生活動作(IADL)の特定の項目
- 5. 正解。正しい。日常生活動作(ADL)は、高齢者の身体機能や自立度を評価する上で最も基本的な項目であり、CGA簡易版においても必須の評価項目である。入浴、着替え、食事、排泄、移動などが含まれる。
国試ポイント
高齢者の包括的機能評価(CGA)の構成要素について、具体的な評価項目を理解しているかが問われる。特に、簡易版で評価される主要な領域(身体機能、精神機能、社会環境など)を把握していることが重要となる。
混同注意
CGAは多岐にわたる評価項目を含むため、個別の評価ツール(例:MMSE、GDS、MNAなど)とその評価項目との混同が生じやすい。CGAはそれらを統合した概念であることを理解する必要がある。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が出題された場合は、CGAの具体的な評価項目リストを確認し、特に身体機能、精神機能、社会環境のどの側面に属する項目であるかを判断する。
関連知識
包括的機能評価(CGA)は、高齢者の潜在的な問題点を早期に発見し、適切な介入を行うことで、生活の質(QOL)の維持・向上を目指す。簡易版は、スクリーニング目的で用いられることが多く、問題が発見された場合には詳細な評価に進む。代表的な簡易CGAには、厚生労働省の「基本チェックリスト」などがある。基本チェックリストには、運動器の機能、栄養状態、口腔機能、閉じこもり、認知機能、抑うつに関する項目が含まれている。