要支援1の認定を受けた高齢者が、介護予防通所リハビリテーションの利用を開始した。「普段からトイレに何度も行く」と頻尿を気にしている。施設にいる看護師の援助で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
要支援1の高齢者で「普段からたびたびトイレに行く」と排尿回数を気にしている場合、自立支援の観点から、まずは本人が安心して排泄できる環境を整えることが重要です。施設内のトイレの場所を一緒に確認し、動線を把握することで、本人が自分の意思でトイレに行きやすくなり、転倒リスクの軽減や精神的な安心感につながります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。要支援1の高齢者であり、排尿回数を気にしていることから、まずは本人が安心してトイレを利用できる環境を整え、自立した行動を促すことが最も適切である。場所を把握することで、心理的な負担を軽減し、転倒リスクの低減にもつながる。選びやすい理由:自立支援の観点から、本人の意思を尊重し、行動を支援する姿勢が評価されるため。混同注意:排泄介助の必要性が高い利用者への対応
- 2. 要支援1の高齢者は、自身の足で歩行できる能力があると考えられるため、すぐに車椅子を使用する必要はない。車椅子に乗せることは、残存能力の低下を招き、自立支援の原則に反する。正しくは:まずは本人の歩行能力を評価し、必要に応じて歩行補助具の使用を検討し、自力での移動を促す。選びやすい理由:移動が困難な場合の一般的な介助方法として認識されているため。混同注意:要介護度が高い、または歩行能力が著しく低下している利用者への対応
- 3. 頻尿を気にしているとはいえ、すぐに紙オムツを推奨することは適切ではない。紙オムツの使用は、羞恥心やQOLの低下につながりやすく、残存排泄機能の低下を招く可能性がある。まずは排泄パターンを把握し、自力での排泄を支援することが優先される。正しくは:まずは排泄日誌などで排尿パターンを把握し、適切なタイミングでトイレ誘導を検討したり、排泄しやすい環境を整備する。選びやすい理由:排尿回数が多いと聞き、漏れのリスクを回避する手段として考えがちであるため。混同注意:失禁がある場合や、頻回な排泄で間に合わない場合に最終手段として検討される対応
- 4. 要支援1の高齢者は、基本的に自分で着替えを行う能力があると考えられるため、排泄のたびに着替えの介助を行う必要はない。過度な介助は、自立を阻害し、残存能力の低下を招く可能性がある。正しくは:排泄時に汚染があった場合や、身体状況から着替えが困難な場合にのみ介助を行う。選びやすい理由:排泄介助の一環として着替え介助が必要な場面があるため。混同注意:要介護度が高い、または身体機能が著しく低下しており、着替えが自力でできない利用者への対応
国試ポイント
要支援者への支援は、残存機能の活用と自立支援が基本であることを理解する。
混同注意
介護予防における自立支援と、介護度が高い場合の完全介助を混同しやすい。要支援者には残存能力を最大限に活かす支援が求められる。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、対象者の介護度と残存能力、および支援の目的(自立支援か介助か)を確認して判断する。
関連知識
介護保険制度における要支援・要介護の定義、介護予防の目的、高齢者の排泄機能の特性とQOLへの影響。