全身麻酔下で肺切除術を受ける高齢者への説明で優先度が高いのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
肺切除術は呼吸機能に直接影響を及ぼす手術であり、全身麻酔の影響も加わるため、術後の呼吸器合併症(無気肺、肺炎など)のリスクが高いです。高齢者は術前から肺機能が低下していることが多いため、術前からの深呼吸や排痰の練習は、肺を拡張させ、気道の分泌物を除去しやすくすることで、これらの合併症を予防するために最も優先される介入となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 術後の排泄方法は重要ですが、肺切除術における術後合併症予防としては、呼吸機能の維持がより優先されます。正しくは:術前にベッド上で排泄の練習をすること選びやすい理由:ベッド上での排泄は術後動けない場合に必要となるため、練習は有用に思える。混同注意:術後早期離床の観点から考えると、排泄の自立も重要だと混同しがち。
- 2. 手術室看護師の訪問は患者の不安軽減に役立ちますが、直接的な術後合併症予防には繋がりません。優先度は低いです。正しくは:術前に手術部看護師の訪問があること選びやすい理由:手術への不安を軽減するという点で、患者中心のケアとして重要に思える。混同注意:精神的なサポートの重要性と、身体的な合併症予防の優先順位を混同しやすい。
- 3. 正解。肺切除術後の呼吸器合併症(無気肺、肺炎など)を予防するためには、術前から深呼吸や排痰の練習を行い、肺機能を最大限に保つことが非常に重要であり、優先度が高いです。正しくは:この選択肢は正しい記述です。選びやすい理由:最も直接的に術後合併症予防に繋がるため、優先度が高い。混同注意:他の選択肢も術後ケアの一部だが、直接的な生命維持・合併症予防効果において本肢が優れる。
- 4. 術後の四肢自動運動は、深部静脈血栓症の予防に有効ですが、肺切除術における最も優先すべき術後合併症予防は呼吸機能の管理です。正しくは:術後に四肢の自動運動をすること選びやすい理由:術後早期離床や血栓予防のために重要であり、正しいように思える。混同注意:他の術後合併症予防策と、肺切除術に特化した呼吸器合併症予防の優先順位を混同しやすい。
国試ポイント
高齢者における全身麻酔下での肺切除術後の合併症予防に関する知識、特に呼吸器合併症の重要性と術前介入の優先順位が問われています。術前ケア、術後合併症予防、高齢者看護の複合的な理解が必要です。
混同注意
他の選択肢も術後のケアとして重要ですが、肺切除術という疾患特性と高齢者という患者特性を考慮した際の優先順位が問われているため、混同しやすいです。特に、深部静脈血栓症予防のための自動運動(選択肢4)や、術後ADL維持のための排泄練習(選択肢1)も重要ですが、呼吸器合併症予防がより生命に直結するため優先されます。
次に同じ論点が出たら
この問題で正答を選べた場合、術後合併症予防策の優先順位について理解できています。次に、それぞれの合併症に対する具体的な看護介入や、各術式の術前・術後ケアの違いについて学習を深めると良いでしょう。
関連知識
肺切除術後の主な合併症:無気肺、肺炎、気胸、胸水貯留、不整脈、深部静脈血栓症。術後早期離床の重要性。高齢者の生理的変化と術後合併症リスク。呼吸リハビリテーションの基本。