Aさん(30歳、女性)。月経周期は28日型で規則的である。5日間月経があり、現在、月経終了後14日が経過した。この時期のAさんの状態で推定されるのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
月経周期28日の場合、月経終了から14日目は排卵期にあたります。排卵は月経周期の中央(約14日目)に起こり、排卵後は黄体ホルモンが分泌されて乳腺が発達し、乳房の張りを感じることがあります。また、排卵直前にはエストロゲンの作用で子宮頸管粘液量が増加し、排卵の兆候として捉えられます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。月経周期が28日で常に規則的な場合、排卵は月経開始から約14日目に起こることが多いため、月経終了から14日目では排卵が終わっている可能性があります。問題文は『月経が終了してから14日目』なので、この時点では既に排卵が起こっていると考えるのが妥当です。選びやすい理由:排卵が起こる時期に関する知識があれば、正答と判断しやすい。混同注意:排卵日と月経開始日の関係、排卵のタイミング。
- 2. 正解。排卵後、黄体ホルモン(プロゲステロン)の分泌が増加し、乳腺組織に作用して乳腺の発達を促し、乳房の張りや痛みを感じることがあります。これは排卵後の黄体期に特徴的な身体症状の一つです。選びやすい理由:排卵後の黄体期に特有の症状であるため、正しい知識があれば選択しやすい。混同注意:月経前の乳房の張りと混同することがあるが、機序は同じ黄体ホルモンの影響。
- 3. 月経周期28日の場合、増殖期は月経終了後から排卵までの期間(約6日目〜14日目頃)を指します。月経終了から14日目では、排卵をすでに起こした後、子宮内膜は増殖期を終えて分泌期に移行している段階にあると考えられます。正しくは:子宮内膜は分泌期にある。選びやすい理由:月経終了直後から増殖期が始まるため、排卵期に近いこの時期も増殖期であると誤解しやすい。混同注意:増殖期と分泌期の開始・終了のタイミング。
- 4. 排卵が起こると、黄体ホルモン(プロゲステロン)の作用により基礎体温が上昇し、高温相に入ります。月経終了から14日目であれば排卵が起こった後である可能性が高く、その場合、基礎体温は低温相ではなく高温相にあると推定されます。正しくは:基礎体温は高温相である。選びやすい理由:排卵前の低温相を想起し、排卵直後も低温相が続くと思いがち。混同注意:基礎体温の低温相と高温相の切り替わり時期。
- 5. 子宮頸管から分泌される粘液量が増加し、透明で牽引性が高くなるのは、排卵直前のエストロゲン分泌増加によるものです。排卵が起こった後である可能性が高いこの時期では、粘液量は減少に転じ、粘稠度も増していると考えられます。正しくは:子宮頸管から分泌される粘液量は減少している。選びやすい理由:排卵が近い時期であるため、粘液量が増加すると誤解しやすい。排卵前と排卵後の頸管粘液の変化を混同しやすい。混同注意:排卵前(エストロゲン優位)と排卵後(プロゲステロン優位)の頸管粘液の変化。
国試ポイント
月経周期におけるホルモン変動、それに伴う身体的変化(排卵、子宮内膜、基礎体温、乳房、頸管粘液)を正確に理解する。
混同注意
月経周期の各相(月経期、増殖期、排卵期、分泌期)の名称と、それぞれの時期に生じる身体変化やホルモン動態を混同しやすい。特に「排卵前」と「排卵後」の変化を区別すること。
次に同じ論点が出たら
月経周期の日数と、各時期に分泌されるホルモン、それによって起こる具体的な身体変化(基礎体温、子宮内膜の状態、頸管粘液、乳房の張りなど)の関連性を確認する。
関連知識
女性ホルモン(エストロゲン、プロゲステロン)の分泌パターンと標的臓器への作用、基礎体温の二相性、子宮内膜の周期性変化。