胆汁の作用はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
胆汁の主要な役割は、食物中の脂肪を細かく乳化し、水溶性の消化酵素であるリパーゼが作用しやすくすることです。これにより脂肪の消化と吸収が効率的に行われます。
選択肢ごとの解説
- 1. 胆汁には殺菌作用はほとんどありません。殺菌作用は主に胃酸や免疫系の機能によります。正しくは:胃酸の作用は殺菌作用である。選びやすい理由:消化器系の働きなので、細菌から身体を守る機能があると考えてしまうかもしれない。混同注意:胃酸の殺菌作用と混同しやすい。
- 2. 正解。胆汁に含まれる胆汁酸は、食物中の大きな脂肪滴を小さな粒子に分散させ(乳化)、リパーゼによる消化吸収を促進します。これは胆汁の最も重要な生理作用の一つです。
- 3. 蛋白質の分解は主に胃でペプシン、小腸でトリプシンやキモトリプシンなどの酵素によって行われます。胆汁には蛋白質分解酵素は含まれていません。正しくは:蛋白質の分解はペプシンやトリプシンなどの酵素によって行われる。選びやすい理由:消化の一部であるため、全ての栄養素の分解に関わると思われがち。混同注意:膵液や胃液に含まれる消化酵素の作用と混同しやすい。
- 4. 炭水化物の分解は主に唾液中のアミラーゼや膵液中のアミラーゼ、小腸の刷子縁酵素によって行われます。胆汁には炭水化物分解酵素は含まれていません。正しくは:炭水化物の分解はアミラーゼなどの酵素によって行われる。選びやすい理由:脂肪と同様に、主要な栄養素の消化に関与すると誤解しやすい。混同注意:唾液や膵液に含まれるアミラーゼの作用と混同しやすい。
国試ポイント
消化液の組成とその働きを正確に理解しているかを問う問題です。特に、胆汁は酵素を含まないが脂肪消化に不可欠な役割を担う点に着目します。
混同注意
他の消化液(胃液、膵液、腸液など)に含まれる消化酵素の作用と、胆汁の乳化作用を混同しやすい。
次に同じ論点が出たら
この問題が解ければ、各消化液の主な働きと、その中で胆汁が果たす特殊な役割(酵素ではないが消化を助ける)を理解していると判断できます。次に同じ論点が出た場合は、消化酵素の具体的な名称とその標的栄養素、あるいは各消化器官の役割分担について問われる可能性があります。
関連知識
各消化器官で分泌される消化液の名称、含まれる主な成分(酵素や胆汁酸など)、およびそれらが作用する栄養素(炭水化物、蛋白質、脂肪)を網羅的に理解しておく必要があります。特に、胆汁は消化酵素を含まないが、脂肪の消化吸収に不可欠な「助酵素的」役割を持つ点が重要です。