薬物の分解、排泄の速さの指標となるのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
生物学的半減期は、血中薬物濃度が最大値の半分になるまでに要する時間であり、薬物が体内から消失する速さ、つまり分解・排泄の速さを示す重要な指標となるからです。半減期が短い薬物ほど速やかに体内から消失します。
選択肢ごとの解説
- 1. 最高血中濃度(Cmax)は、薬物が体内に吸収されて到達する血中濃度の最大値であり、薬物の効果の強さや毒性との関連は深いですが、分解・排泄の速さの直接的な指標ではありません。正しくは:薬物の効果の強さや毒性の指標となる。選びやすい理由:薬の血中濃度に関する指標であり、薬の効果と関連するため、薬の特性を示す指標として混同しやすい。混同注意:薬物の作用強度や安全性。
- 2. 正解。生物学的半減期は、血中薬物濃度が半分に減少するまでに要する時間であり、薬物の分解と排泄の速さを直接的に示します。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、医学的知識があれば選びやすい。
- 3. 濃度曲線下面積(AUC)は、時間に対する血中薬物濃度の総和であり、薬物の全身曝露量(体内にどれだけの薬物が存在したか)を示す指標ですが、分解・排泄の速さの直接的な指標ではありません。正しくは:薬物の全身曝露量やバイオアベイラビリティの指標となる。選びやすい理由:薬物動態学の重要な指標の一つであり、薬の総量と関連するため、分解・排泄と関係すると誤解しやすい。混同注意:薬物の総曝露量、バイオアベイラビリティ。
- 4. 最高血中濃度到達時間(Tmax)は、薬物投与後、血中濃度が最高値に達するまでの時間であり、薬物の吸収速度を示す指標ですが、分解・排泄の速さの直接的な指標ではありません。正しくは:薬物の吸収速度や効果発現までの時間の指標となる。選びやすい理由:薬物の血中濃度変化に関する指標であり、薬が体内でどう動くかを示すため、分解・排泄の速さと混同しやすい。混同注意:薬物の吸収速度、効果発現までの時間。
国試ポイント
薬物動態学における主要な指標(生物学的半減期、最高血中濃度、濃度曲線下面積、最高血中濃度到達時間)の定義と、それぞれが示す薬物の特性を理解し覚えること。
混同注意
最高血中濃度(Cmax)は薬の効果の強さ、最高血中濃度到達時間(Tmax)は効果発現の速さを示す指標であり、生物学的半減期とは異なる概念です。また、AUCは薬物の総曝露量を示します。
次に同じ論点が出たら
薬物の分解、排泄の速さに関する問題が出た場合は、血中濃度がどれくらいの速さで減少するかを示す指標である「生物学的半減期」をまず確認して判断します。
関連知識
薬物動態学の4つのプロセス(吸収、分布、代謝、排泄)と、これらのプロセスが薬物の血中濃度推移にどのように影響するかを理解することが重要です。特に、代謝と排泄が半減期の主要な決定因子となります。