地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1・2番
解説
地域包括ケアシステムは、医療・介護・住まい・生活支援・介護予防が一体的に提供される体制であり、在宅サービスだけでなく施設サービスも含まれます。また、専門職によるフォーマルサービスだけでなく、住民によるインフォーマルな活動(老人クラブや自治会など)も重要な要素として位置づけられています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。地域包括ケアシステムは、在宅医療・介護だけでなく、必要に応じて入所施設でのサービスも円滑に利用できるよう連携体制を構築するものです。施設系サービスもシステムの一部として機能します。選びやすい理由:在宅医療・介護に特化していると誤解する可能性がある。混同注意:「地域」という言葉から在宅サービスのみを連想しがちだが、施設サービスも含まれる。
- 2. 正解。地域包括ケアシステムは、医療・介護の専門職だけでなく、住民が主体となる自助・互助の活動(インフォーマルサービス)も重要な要素として位置づけています。老人クラブや自治会活動は、まさにその核となります。選びやすい理由:専門職によるサービスが主であると考える可能性がある。混同注意:フォーマルなサービス(医療・介護保険サービス)だけでなく、インフォーマルなサービスも重要であるという理解が求められる。
- 3. 地域包括ケアシステムの日常生活圏域は、概ね30分圏内、具体的には中学校区を目安としています。高齢者が生活する上で必要なサービスを概ね30分以内に受けられる圏域を想定しています。正しくは:「おおむね30分以内」が正しい。選びやすい理由:「日常生活圏域」という言葉は正しいが、具体的な時間設定が異なるため注意が必要。混同注意:日常生活圏域の具体的な時間の目安を混同する可能性がある。30分圏内が一般的。
- 4. 地域包括ケアシステムのサービスコーディネートを担う中核的な機関は市町村(具体的には地域包括支援センター)です。都道府県は、より広域的な調整や市町村への支援を行います。正しくは:「市町村(地域包括支援センター)」が正しい。選びやすい理由:広域的な視点から都道府県が関与すると考える可能性がある。混同注意:市町村と都道府県の役割を混同しやすい。地域に密着したサービス調整は市町村の役割。
- 5. 地域包括ケアシステムは、地域の特性(人口構成、地理的条件、既存資源など)に応じて、住民が可能な限り住み慣れた地域で生活を継続できるよう、地域の実情に合わせたサービス提供体制を構築することを目指しています。一律のサービス提供ではありません。正しくは:「地域の特性に応じたサービス提供」が正しい。選びやすい理由:公平性という観点から、一律のサービス提供が望ましいと考える可能性がある。混同注意:全国一律のサービス提供を目指すのではなく、地域ごとの多様性を尊重し、最適化されたサービス提供を目指す点を理解する必要がある。
国試ポイント
地域包括ケアシステムの構成要素、対象範囲、運営主体、目指す方向性について正確に理解しているかが問われます。特に「地域」の概念と、フォーマル・インフォーマル両方のサービスを含む点、および市町村が主体となる点を押さえることが重要です。
混同注意
日常生活圏域の具体的な時間設定(30分と60分)、サービスコーディネートの主体(市町村と都道府県)、サービスの均一性(地域特性に応じた多様性と一律性)が混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
地域包括ケアシステムを構成する具体的なサービスや支援、およびそれぞれの役割について説明できるか。
関連知識
地域包括支援センターの機能、介護保険制度における市町村と都道府県の役割、医療介護連携の推進、地域共生社会の実現に向けた取り組み。