急性の化膿性炎症で最初に血管外に遊走し炎症の中心となるのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
好中球は急性炎症、特に細菌感染による化膿性炎症において、血管から炎症部位へ最も早く大量に遊走し、細菌を貪食・消化することで感染防御の最前線に立つ細胞です。膿の主成分でもあり、まさに「炎症の中心」となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 血小板は止血機能や血液凝固に関与する血液成分であり、炎症反応の初期に血管外に遊走して化膿性炎症の中心となる細胞ではありません。正しくは:血管が損傷した際に凝集して止血栓を形成し、止血に貢献します。選びやすい理由:炎症反応の初期にサイトカインを放出するなど炎症に関わる側面もありますが、血管外に遊走して化膿性炎症の中心となる細胞ではありません。混同注意:凝固系や止血の役割と、炎症反応における主要な遊走細胞の役割。
- 2. 好酸球は主にアレルギー反応や寄生虫感染に対する防御において重要な役割を果たす細胞ですが、急性化膿性炎症の初期に血管外に最初に遊走し、その中心となるわけではありません。正しくは:アレルギー反応や寄生虫感染防御に関与します。選びやすい理由:白血球の一種であり、炎症反応に関与するため、混同しやすいかもしれません。混同注意:好中球との違い、役割の得意分野。
- 3. 正解。好中球は急性炎症、特に細菌感染による化膿性炎症の際に、血管内皮から血管外へ最も早く大量に遊走し、細菌などの病原体を貪食して除去する、炎症の中心的な役割を担う細胞です。膿の主成分でもあります。
- 4. 赤血球は酸素運搬を主な役割とする細胞であり、通常は炎症反応において能動的に血管外に遊走し、その中心的な役割を果たすことはありません。正しくは:肺から全身の組織へ酸素を運びます。選びやすい理由:炎症部位で血管が損傷すると赤血球が漏出することもありますが、これは受動的な現象であり、能動的な遊走ではありません。混同注意:血液成分であることと、炎症反応における能動的な細胞の役割。
- 5. リンパ球は主に慢性炎症や特異的な免疫応答(細胞性免疫や液性免疫)において中心的な役割を果たします。急性化膿性炎症の初期に最初に血管外に遊走する細胞ではありません。正しくは:主に慢性炎症や特異的免疫(獲得免疫)に関与します。選びやすい理由:白血球の一種であり、免疫細胞であるため炎症反応全般に関わるという認識から、選択肢として選びやすいかもしれません。混同注意:急性炎症と慢性炎症における主要な細胞の違い。
国試ポイント
急性炎症と慢性炎症における主要な細胞の違い、特に好中球が急性化膿性炎症において中心的な役割を果たすことを理解しているかが問われています。各白血球の種類とその主な役割(特に炎症における役割)を正確に把握しておく必要があります。
混同注意
好酸球(アレルギー・寄生虫感染)、リンパ球(慢性炎症・特異的免疫)など、他の白血球の役割と混同しやすいです。また、マクロファージ(貪食細胞だが、初期遊走は好中球が優勢)との役割分担も理解しておくと良いでしょう。
次に同じ論点が出たら
炎症の種類(急性/慢性、化膿性/非化膿性)と、それに主に関与する細胞を識別できるか。特に、好中球が急性細菌感染における主要な防御細胞であることを理解しているか。
関連知識
白血球の種類と機能(好中球、好酸球、好塩基球、単球/マクロファージ、リンパ球)。炎症の五徴候(発赤、熱感、腫脹、疼痛、機能障害)。急性炎症と慢性炎症の機序と関与細胞。化膿性炎症のメカニズム。