成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
点眼薬は、効果的に薬剤を吸収させるために、下眼瞼を軽く引き下げてできる結膜嚢に滴下します。角膜への直接滴下は刺激が強く、患者の不快感や反射による薬液の流出を招く可能性があります。
選択肢ごとの解説
- 1. 筋肉内注射の部位として大殿筋は用いられますが、近年では神経損傷のリスクを考慮し、三角筋や中殿筋などが推奨されることが多いです。大殿筋は坐骨神経損傷のリスクがあるため、現在では一般的に第一選択とはされていません。正しくは:筋肉内注射は三角筋や中殿筋などの部位に行うことが多い。選びやすい理由:大殿筋は筋肉量が豊富で、以前は広く用いられていたため、正しいと誤解しやすい。混同注意:広範囲の筋肉を持つため、安全と誤解されがちだが、深部の神経損傷リスクを忘れてはならない。
- 2. 正解。点眼薬は結膜嚢(下眼瞼を軽く引いた部分)に滴下することで、薬液が眼表面に広がり、効果的に吸収されます。角膜への直接滴下は刺激や損傷のリスクがあるため避けるべきです。
- 3. 皮下注射の一般的な部位は、上腕外側、腹部、大腿部など、皮下組織が比較的厚く、血管や神経が少ない場所です。前腕内側は皮膚が薄く、神経や血管が集中しているため、刺激や痛みが強く、内出血しやすい部位であるため、通常は避けます。正しくは:皮下注射は上腕外側や腹部、大腿部などに行う。選びやすい理由:ツベルクリン反応検査などで前腕内側が使われることがあり、混同しやすい。混同注意:ツベルクリン反応は皮内注射であり、皮下注射とは異なることを理解していないと間違えやすい。
- 4. 「食間」の指示は、食事と食事の間隔を意味し、食後約2時間後が一般的です。食事中に服用する指示は「食直中」や「食中」となります。食事中の服用は、薬の効果や吸収に影響を与える可能性があります。正しくは:「食間」の指示の経口薬は食事と食事の間に服用させる。選びやすい理由:「食間」を「食事と食事の間で、食事と同時に」と誤解しやすい。混同注意:食前、食直前、食中、食直後、食後、食間といった薬の服用タイミングの正確な定義を理解していないと誤る。
国試ポイント
薬剤の投与方法に関する基本的な知識が問われています。特に、各投与経路の適切な部位やタイミング、そしてその理由を正確に理解しておくことが重要です。看護師として安全かつ効果的な薬剤投与を行うための基礎となります。
混同注意
筋肉内注射の部位(大殿筋の適切な使用時期と代替部位)、皮下注射の部位(ツベルクリン反応の皮内注射との混同)、経口薬の服用タイミング(特に「食間」と「食中」の意味合い)が混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
個々の薬剤について、添付文書や指示書に基づいて具体的な投与方法や注意事項を確認できる。
関連知識
薬剤の投与経路(経口、注射、外用など)、各投与経路のメリット・デメリット、副作用、注射針の選び方(針の長さ・ゲージ)、注射部位の解剖学的知識、無菌操作の原則。