小脳の機能はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
小脳の最も重要な機能は、随意運動の協調、平衡機能の維持、姿勢の調節です。大脳皮質からの運動指令と、身体からの感覚情報を統合し、運動のタイミングや強度を微調整することで、滑らかで正確な運動を可能にします。例えば、歩行や精密な手先の動き、スポーツなど、複雑な運動においてその役割は不可欠です。選択肢4は、この随意運動の協調的な制御を指しており、小脳の主要な機能として適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 睡眠と覚醒のリズム調整は、主に視床下部の視交叉上核や脳幹の網様体などが関与しています。小脳の主要な機能ではありません。正しくは:睡眠と覚醒の調整は主に視床下部や脳幹網様体が行う機能である。選びやすい理由:脳全体の機能として睡眠・覚醒は重要であるため、主要な脳部位の機能として誤って選択しやすい。混同注意:視床下部や脳幹の機能と混同しやすい。
- 2. 姿勢反射の中枢は、主に脳幹(前庭神経核、赤核、網様体など)や脊髄が担っています。小脳はこれらの運動を協調・調節しますが、反射そのものの中心ではありません。正しくは:姿勢反射の中枢は主に脳幹や脊髄が担う機能である。選びやすい理由:小脳がバランスや姿勢保持に深く関わるため、反射の中枢と誤解しやすい。混同注意:脳幹や脊髄の運動中枢としての機能と混同しやすい。
- 3. 振動感覚を含む体性感覚情報(触覚、圧覚、固有受容覚など)は、脊髄の後索から脳幹を上行し、視床を経由して大脳皮質の体性感覚野に伝えられます。小脳は感覚情報の中継所ではありません。正しくは:振動感覚の中継は主に脊髄、脳幹、視床が行う機能である。選びやすい理由:小脳が運動調節のために多数の感覚情報を受け取るため、感覚の中継点と誤解しやすい。混同注意:視床の感覚中継機能と混同しやすい。
- 4. 正解。小脳は、大脳皮質からの指令に基づいて、筋肉の収縮のタイミングや強さを調整し、運動の協調性、平衡感覚、姿勢の維持に関与します。これにより、随意運動が滑らかで正確に行われるよう制御します。正しくは:小脳の主要な機能の一つは、随意運動の協調性と正確性を確保することである。
- 5. 下降性痛覚抑制系は、主に脳幹の青斑核、縫線核、中脳水道周囲灰白質などが関与しており、脊髄の後角に作用して痛みを調整します。小脳は直接的な痛覚抑制には関与しません。正しくは:下行性の痛覚抑制は主に脳幹の特定部位が行う機能である。選びやすい理由:脳の機能が多岐にわたるため、一部の学生は痛みの制御にも関与すると考えるかもしれない。混同注意:脳幹の痛覚関連領域の機能と混同しやすい。
国試ポイント
小脳の主要な機能について、他の主要な脳部位(脳幹、視床、大脳皮質など)の機能と区別して理解しているかどうかが問われる問題です。特に運動調節における小脳の役割を正確に把握している必要があります。
混同注意
大脳基底核(運動の開始・停止、プログラム)、脳幹(姿勢反射、生命維持)、視床(感覚中継)などの機能と混同しやすい。それぞれの部位の専門的な役割を明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
次回同じ論点が出た場合は、小脳の損傷によって生じる具体的な症状(例:運動失調、協調運動障害、平衡感覚障害、眼振、構音障害)を問う問題や、小脳の各部位(小脳虫部、小脳半球、片葉小節葉)の機能の違いを問う問題が出題される可能性があります。
関連知識
小脳失調症の症状(運動失調、平衡感覚障害、構音障害、眼振など)を理解することで、小脳の機能を臨床的な視点から深めることができます。また、小脳が学習に関与することも近年注目されています。