酸素投与器具を図に示す。最も高濃度の酸素を吸入できるのはどれか。
画像の選択肢を選ぶと答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
選択肢4はリザーバー付き酸素マスク(非再呼吸マスク)であり、酸素を貯留するリザーバーバッグと、吸気時にのみ弁が開き呼気時に閉じる一方向弁により、周囲の空気の混入を最小限に抑え、高濃度の酸素を供給できます。酸素濃度60〜100%程度まで可能とされます。
選択肢ごとの解説
- 1. 選択肢1は経鼻カニューレであり、低流量酸素療法に用いられ、比較的低濃度の酸素(FIO2 24〜44%程度)を供給します。周囲の空気との混入が多いため、高濃度酸素供給には適しません。正しくは:経鼻カニューレは、低濃度酸素投与や長期的な在宅酸素療法に適しています。選びやすい理由:最も簡便な酸素投与器具として日常的に目にする機会が多いため、誤って高濃度と認識する可能性があります。混同注意:酸素マスクなど、より高濃度を供給する器具
- 2. 選択肢2は単純酸素マスクであり、経鼻カニューレよりは高濃度(FIO2 35〜60%程度)を供給できますが、呼気弁がないため呼気時に二酸化炭素の再呼吸が生じやすく、また周囲の空気の混入も避けられないため、リザーバー付き酸素マスクほどの高濃度には達しません。正しくは:単純酸素マスクは、中程度の酸素濃度を必要とする場合に用いられます。選びやすい理由:マスク型のため、経鼻カニューレより高濃度というイメージから、最も高濃度と誤認する可能性があります。混同注意:リザーバー付き酸素マスク
- 3. 選択肢3はベンチュリーマスクであり、設定された流量の酸素と周囲の空気を一定の割合で混合することで、精密にFIO2を調整できる高流量酸素療法に用いられます(FIO2 24〜50%程度)。高濃度というよりはFIO2の精密な設定が特徴であり、最高濃度ではリザーバー付き酸素マスクに劣ります。正しくは:ベンチュリーマスクは、COPD患者などFIO2の精密な管理が必要な場合に選択されます。選びやすい理由:FIO2を精密に設定できることから、高濃度酸素を供給できると誤解する可能性があります。混同注意:リザーバー付き酸素マスク
- 4. 正解。選択肢4はリザーバー付き酸素マスク(非再呼吸マスク)であり、酸素を貯留するリザーバーバッグと一方向弁により、周囲の空気の混入を最小限に抑え、最も高濃度(FIO2 60〜100%程度)の酸素を供給できます。
国試ポイント
様々な酸素投与器具の種類と、それぞれで供給可能な酸素濃度の目安を理解すること。
混同注意
ベンチュリーマスク(選択肢3)も高流量酸素療法に用いられますが、これはFIO2(吸入酸素濃度)を精密に設定するものであり、高濃度酸素を供給できるという点ではリザーバー付き酸素マスクの方が上回ります。
次に同じ論点が出たら
酸素投与器具の画像が示された場合、リザーバーバッグの有無と、マスクの構造(側孔の有無、弁の有無)を確認することで、高濃度酸素投与が可能か、FIO2の精密な調整が可能かなどを判断します。
関連知識
酸素投与器具は、低流量システムと高流量システムに分類されます。低流量システムは患者の呼吸パターンに影響されやすくFIO2が変動しやすい一方、高流量システムは周囲の空気の混入を最小限に抑え、安定したFIO2を供給します。