副腎皮質ステロイドの作用はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は5番
解説
副腎皮質ステロイドの最も重要な薬理作用の一つは強力な抗炎症作用です。これは、様々な炎症性疾患や自己免疫疾患の治療に利用されます。炎症メディエーターの産生抑制、免疫細胞の遊走抑制、血管透過性亢進の抑制など多岐にわたるメカニズムで炎症を鎮めます。
選択肢ごとの解説
- 1. 副腎皮質ステロイドの長期使用は、食欲増進や脂肪蓄積(特に中心性肥満)を引き起こし、体重増加につながることがあります。正しくは:体重の増加選びやすい理由:一見すると体に負担をかける薬なので体重減少と連想する人もいるかもしれませんが、副作用として体重増加がよく知られています。混同注意:他の疾患による体重減少と混同する可能性があります。
- 2. 副腎皮質ステロイドは糖新生を促進し、インスリン抵抗性を高める作用があるため、血糖値は上昇します。正しくは:血糖の上昇選びやすい理由:糖尿病の治療薬と混同する可能性や、体調不良一般を改善する薬と誤解する可能性があります。混同注意:インスリンなどの血糖降下作用を持つ薬剤と混同する可能性があります。
- 3. 副腎皮質ステロイドは、体内の水分やナトリウムの貯留を促進し、レニン-アンジオテンシン系の感受性を高めることで血圧を上昇させることがあります。正しくは:血圧の上昇選びやすい理由:循環器系の症状改善と誤解する人もいるかもしれませんが、高血圧は一般的な副作用です。混同注意:降圧剤と混同する可能性があります。
- 4. 副腎皮質ステロイドは免疫細胞の機能を抑制し、炎症性サイトカインの産生を抑えることで、免疫応答を抑制します。正しくは:免疫の抑制選びやすい理由:病気の治療に使うことから、体の機能を全体的に「良くする」薬だと誤解する人もいるかもしれません。混同注意:免疫賦活剤やワクチンと混同する可能性があります。
- 5. 正解。副腎皮質ステロイドは、抗炎症作用が非常に強く、炎症反応に関わる様々な経路を遮断することで、炎症を効果的に抑制します。これが主な治療効果の一つです。
国試ポイント
副腎皮質ステロイドは、その強力な抗炎症・免疫抑制作用から多くの疾患で用いられる重要な薬剤であり、その主要な作用と代表的な副作用は頻繁に出題されます。特に「炎症の抑制」は、疾患治療の根幹となる作用として理解しておく必要があります。
混同注意
免疫促進と免疫抑制、血糖上昇と血糖低下、血圧上昇と血圧低下など、逆の作用と混同しやすい点に注意が必要です。ステロイドの生理作用と薬理作用を明確に区別し、治療における「作用」が何を指すのかを理解することが重要です。
次に同じ論点が出たら
今後も副腎皮質ステロイドの作用・副作用・投与方法・注意点(特に離脱時の減量方法)は出題される可能性が高いです。具体的な疾患と結びつけて、どのような場合にどのような作用を期待して使用するのか、どのような副作用に注意すべきか、という視点で学習を進めましょう。
関連知識
副腎皮質ステロイドの主な作用として、抗炎症作用、免疫抑制作用、糖代謝促進(血糖上昇)、タンパク質異化作用、脂質代謝促進(中心性肥満)、骨代謝抑制(骨粗鬆症)、ナトリウム・水貯留(高血圧・浮腫)、カリウム排泄促進(低カリウム血症)などが挙げられます。また、離脱症候群やクッシング症候群の知識も重要です hashlib