入院中に陰圧室に隔離すべき感染症はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
麻疹は空気感染(飛沫核感染)する感染症であり、感染力の非常に強い疾患です。院内での感染拡大を防ぐためには、病原体を含む微粒子が病室外に流出しないように、陰圧室での隔離が必須となります。陰圧室は、室内の気圧を外部より低く保つことで、ドアの開閉時にも空気が室外へ漏れ出すことを防ぐ構造になっています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。麻疹は空気感染(飛沫核感染)するため、院内での感染拡大を防ぐために陰圧室での隔離が必要です。陰圧室は室内の空気が外部に流出しないように設計されており、病原体の拡散を防ぎます。選びやすい理由:他の感染症も隔離が必要な場合があるため、感染経路の区別が曖昧だと迷う可能性があります。混同注意:飛沫感染と空気感染の区別がついていないと誤答しやすい。
- 2. 風疹は飛沫感染が主な感染経路であり、標準予防策に加えて飛沫予防策(個室管理、サージカルマスク着用など)が原則ですが、陰圧室での管理は通常必要ありません。正しくは:風疹は飛沫感染が主であり、陰圧室での隔離は通常不要です。選びやすい理由:風疹も感染力が強く、隔離が必要なため、陰圧室の要否の判断を誤る可能性があります。混同注意:麻疹と風疹はともに発疹を伴う感染症であり、混同しやすい。
- 3. 手足口病は主に接触感染や飛沫感染によって広がる感染症です。標準予防策に加え、接触予防策が中心であり、陰圧室での隔離は通常求められません。正しくは:手足口病は接触感染・飛沫感染が主であり、陰圧室での隔離は不要です。選びやすい理由:小児に多い感染症であるため、他の感染症と隔離基準を混同する可能性があります。混同注意:発熱や発疹を伴うため、空気感染の感染症と誤解しやすい。
- 4. 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)は飛沫感染および接触感染によって伝播します。標準予防策に加えて飛沫予防策と接触予防策が適用され、陰圧室での隔離は通常必要ありません。正しくは:流行性耳下腺炎は飛沫感染・接触感染が主であり、陰圧室での隔離は不要です。選びやすい理由:感染力が強いイメージから、厳重な隔離が必要だと誤解する可能性があります。混同注意:感染経路による適切な隔離方法の選択を誤る可能性がある。
国試ポイント
感染症の感染経路と、それに応じた適切な隔離策(標準予防策、飛沫予防策、接触予防策、空気予防策、特に陰圧室の要否)を理解しているかが問われています。各感染症の特性を正確に把握することが重要です。
混同注意
麻疹と風疹はどちらも発熱と発疹を伴うウイルス感染症であり、感染力が強い点で共通していますが、感染経路(麻疹は空気感染、風疹は飛沫感染が主)が異なるため、必要な隔離方法が異なります。
次に同じ論点が出たら
この問題を通して、空気感染、飛沫感染、接触感染のそれぞれの感染経路の具体的な違いと、それに対応する隔離室の種類(陰圧室、個室など)や個人防護具の選択について、さらに深く理解を深めることが求められます。
関連知識
空気感染する主な感染症には、麻疹、水痘、結核があります。これらの感染症に対しては、陰圧室での隔離とN95マスクの着用が推奨されます。飛沫感染にはインフルエンザ、風疹、流行性耳下腺炎などがあり、接触感染にはMRSA、C. difficile感染症、疥癬などがあります。それぞれの感染経路に応じた予防策を習得することが、院内感染対策の基本となります。