病的な老化を示すのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
動脈の粥状硬化は、高血圧、脂質異常症、糖尿病などの生活習慣病が深く関与し、心筋梗塞や脳梗塞などの重篤な合併症を引き起こす可能性のある病的な老化現象です。他の選択肢は、加齢に伴う生理的な変化として分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 肝臓の萎縮は加齢に伴う生理的な変化であり、病的な老化とは異なります。正しくは:これは加齢による生理的な変化です。選びやすい理由:臓器の萎縮は病的に見えるかもしれませんが、肝臓の萎縮自体は生理的範囲内の変化です。混同注意:肝臓の機能低下を伴う場合は病的ですが、萎縮のみでは生理的です。
- 2. 正解。動脈の粥状硬化は、高血圧や高脂血症などの生活習慣病が原因で進行する血管病変であり、病的な老化の代表例です。正しくは:これは病的な老化を示す主要な変化です。選びやすい理由:加齢とともに動脈硬化は進行しますが、「粥状硬化」は病的なプロセスを示します。混同注意:動脈硬化には生理的な硬化と病的な粥状硬化があり、粥状硬化は病的な側面が強いです。
- 3. 毛様体筋の機能低下は、加齢に伴う水晶体の弾力性低下と合わせて老視(老眼)を引き起こす生理的な変化です。正しくは:これは加齢による生理的な変化です。選びやすい理由:視力低下は病的に感じられますが、老視の原因となる毛様体筋の機能低下は生理的なものです。混同注意:老視の原因となる変化は生理的な老化の一部です。
- 4. 心筋の弾性線維の減少は加齢に伴う生理的な変化であり、心機能の低下を招く一因となりますが、それ自体は病的な老化とは区別されます。正しくは:これは加齢による生理的な変化です。選びやすい理由:心機能に関わる変化なので病的に思えるかもしれませんが、弾性線維の減少は生理的範囲内の老化です。混同注意:心筋の線維化自体は加齢現象ですが、他の病態と区別する必要があります。
- 5. 膀胱の平滑筋の線維化は、加齢に伴う生理的な変化であり、膀胱容量の減少や排尿機能の変化に関与しますが、病的な老化とは言えません。正しくは:これは加齢による生理的な変化です。選びやすい理由:排尿機能の低下に関わる変化なので病的に思えるかもしれませんが、平滑筋の線維化は生理的な老化の一部です。混同注意:排尿困難が伴えば病的ですが、線維化そのものは生理的です。
国試ポイント
生理的な老化と病的な老化の区別を理解しているか。特に、生活習慣病が強く関与する病態が病的な老化であるという認識が重要です。
混同注意
加齢によって多くの臓器機能が低下したり形態が変化したりするため、生理的な変化と病的な変化の境界が曖昧に感じられることがあります。特に、動脈硬化は加齢とともに進行する側面もあるため、粥状硬化という「病的な」側面を理解することが鍵となります。
次に同じ論点が出たら
今後、高齢者看護を行う上で、個々の症状が加齢による生理的なものか、それとも治療や介入が必要な病的なものかを適切に判断する能力が求められます。
関連知識
生理的老化: 身体活動能力の低下、基礎代謝の低下、免疫機能の低下、神経伝達速度の低下、老視、聴力低下、皮膚の弾力性低下。病的とまではいえないが加齢で悪化しやすい疾患: 変形性関節症、骨粗鬆症、白内障。生活習慣病との関連: 高血圧、糖尿病、脂質異常症、肥満。