乳癌の患者に対する抗エストロゲン薬の副作用はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
抗エストロゲン薬は、乳がん細胞の増殖を促すエストロゲンの作用を阻害することで治療効果を発揮します。その結果、体内のエストロゲンレベルが低下した状態、あるいはエストロゲン受容体の機能が抑制された状態となるため、更年期障害でみられる症状(ほてり、発汗、腟乾燥など)が副作用として現れやすくなります。特に「ほてり」は最も頻繁に報告される副作用の一つです。
選択肢ごとの解説
- 1. 抗エストロゲン薬は血糖値に直接的な影響を及ぼすことは一般的ではありません。低血糖は、糖尿病治療薬の副作用として多く見られます。正しくは:低血糖はインスリン製剤や経口血糖降下薬の副作用です。選びやすい理由:薬剤の種類によっては代謝系に影響を及ぼすことがありますが、抗エストロゲン薬の主要な副作用ではありません。混同注意:糖尿病治療薬の副作用と混同しがちです。
- 2. 正解。抗エストロゲン薬は体内のエストロゲン作用を阻害するため、更年期症状に似たほてり(ホットフラッシュ)が一般的な副作用として現れます。
- 3. 肺線維症は、ブレオマイシンなどの抗がん剤や特定の薬剤で報告されることがありますが、抗エストロゲン薬の主要な副作用ではありません。正しくは:肺線維症は抗がん剤や一部の免疫抑制剤などの副作用です。選びやすい理由:重篤な副作用として他の抗がん剤と混同する可能性があります。混同注意:他の種類の抗がん剤や薬剤の副作用と混同しがちです。
- 4. 末梢神経障害は、ビンクリスチンやプラチナ製剤などの特定の抗がん剤でよく見られる副作用ですが、抗エストロゲン薬の一般的な副作用ではありません。正しくは:末梢神経障害は、神経毒性を持つ特定の抗がん剤の副作用です。選びやすい理由:がん治療に伴う様々な副作用の一つとして誤解されることがあります。混同注意:他の神経毒性を持つ抗がん剤の副作用と混同しがちです。
国試ポイント
乳がん治療薬の基本的な作用機序とそれに伴う代表的な副作用を理解しているかが問われます。特にホルモン療法薬の副作用は、患者のQOLに大きく影響するため重要です。
混同注意
抗がん剤全体の一般的な副作用(悪心、嘔吐、骨髄抑制など)と、ホルモン療法薬特有の副作用を区別することが重要です。また、他の疾患治療薬の副作用(例:糖尿病薬の低血糖)との混同にも注意が必要です。
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抗エストロゲン薬の副作用の看護ケアについて説明できる。
関連知識
乳がんのホルモン療法には、選択的エストロゲン受容体モジュレーター(SERM)であるタモキシフェンや、アロマターゼ阻害薬(アナストロゾール、レトロゾールなど)があります。それぞれ異なる機序でエストロゲン作用を抑制し、類似した更年期様症状の副作用が見られます。タモキシフェンは子宮内膜癌のリスク増加や血栓症のリスク増加も知られています。