成人の気道の異物除去を目的とするのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
成人で気道の異物除去を目的とする主要な手技は腹部圧迫法(ハイムリック法)です。これは、急激な腹部への圧迫で横隔膜を押し上げ、肺の空気を強制的に排出し、気道内の異物を体外へ押し出すものです。意識がない場合は胸骨圧迫も選択肢となりますが、直接的な異物除去の方法としてまず考慮されるのは腹部圧迫法です。
選択肢ごとの解説
- 1. 胸骨圧迫は心停止時に心臓のポンプ機能を補助し、全身に血液を送ることを目的とする手技であり、気道異物除去の直接的な目的ではありません。ただし、意識がない場合は胸骨圧迫も行われます。正しくは:心停止時の心拍再開を目的とする選びやすい理由:一次救命処置の一部であるため、関連があるように思えるかもしれませんが、異物除去の直接的な手技ではありません。混同注意:心肺蘇生法(CPR)の一環として行われるため、気道確保と混同しやすい。
- 2. 人工呼吸は呼吸停止時に肺へ酸素を送ることを目的としており、気道に詰まった異物を排出する手技ではありません。むしろ、異物がある状態では人工呼吸は困難または無効となります。正しくは:呼吸停止時に肺へ酸素を送ることを目的とする選びやすい理由:呼吸に関連する手技であるため、気道への介入と誤解されることがあります。混同注意:呼吸補助と気道開通の区別が曖昧な場合、選択肢として考慮してしまう。
- 3. 頭部後屈顎先挙上法は、舌根沈下による気道閉塞を解除し、気道を確保するための方法です。気道の異物を直接除去する手技ではありません。正しくは:舌根沈下による気道閉塞の解除を目的とする選びやすい理由:気道確保の一般的な手技であるため、異物除去と混同しやすい。混同注意:気道確保(airway management)全体の一部と誤解し、異物除去と同一視してしまう。
- 4. 正解。腹部圧迫法(ハイムリック法)は、気道に詰まった異物を排出させることを目的とした、成人における意識のある異物除去の主要な手技です。急激な腹部への圧迫により、肺内の空気を押し出し、気道内圧を高めて異物を排出させます。
国試ポイント
成人における気道異物除去の手技とその目的を正確に理解しているかが問われています。一次救命処置の各要素(気道確保、呼吸、循環)と、それぞれの手技の具体的な目的を区別することが重要です。
混同注意
胸骨圧迫や頭部後屈顎先挙上法など、他の一次救命処置における手技と混同しやすい。それぞれの目的を明確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
この患者が意識を失った場合、次の対応として何を選択しますか。
関連知識
乳児の気道異物除去(背部叩打法、胸部圧迫法)、意識のない場合の気道異物除去手順、心肺蘇生法における気道確保の重要性。