看護過程における客観的情報はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
客観的情報とは、医療者や第三者が直接観察、測定、確認できる情報であり、患者自身の主観的な感覚や感情、解釈を含まない情報を指します。患者の表情は、観察者が視覚的に捉えることができるため、客観的情報とみなされます。一方、家族の意見、患者の痛みの訴え、患者の病気に対する思いは、それぞれ他者の主観、患者自身の主観的な感覚、患者自身の内面的な解釈や感情に基づいているため、主観的情報に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 家族からの意見は、患者の状況に対する主観的な見解や感情、解釈が含まれるため、客観的情報とは言えません。家族が患者をどのように見ているか、何を心配しているかといった情報であり、大切な情報ではありますが、客観性には欠けます。正しくは:家族からの意見は主観的情報に分類されます。選びやすい理由:家族からの情報も看護ケアにおいて非常に重要ですが、情報の性質としては主観的な側面が強いです。混同注意:家族からの情報が患者の状態を把握する上で役立つため、客観的情報と混同しやすいですが、これはあくまで家族の主観を通した情報です。
- 2. 正解。患者の表情は、医療者が直接観察できる情報であり、特定の感情や身体状態を示唆する客観的な兆候です。例えば、苦痛で歪んだ表情や、安堵した表情など、観察可能な事実に基づいています。正しくは:患者の表情は、観察者が直接見て判断できる、測定可能な情報ではないが客観的に捉えられる情報です。選びやすい理由:表情は主観的な感情の表れですが、その表情自体は観察者にとって客観的に捉えられる情報です。混同注意:表情は感情の表現であるため主観的と捉えられがちですが、その表出自体は観察可能な客観的データです。
- 3. 患者の痛みの訴えは、患者本人が経験している感覚を言葉で表現したものであり、主観的情報に分類されます。痛みは客観的に測定できるものではなく、患者自身の感じ方によって異なります。正しくは:患者の痛みの訴えは主観的情報です。選びやすい理由:痛みの有無は重要な情報ですが、その訴え自体は患者の主観に基づいています。混同注意:痛みは患者の苦痛を表すため、客観的情報と誤解しやすいですが、これは患者の内的な感覚の表現です。
- 4. 患者の病気に対する思いや認識は、患者の価値観、信念、感情などに基づいたものであり、完全に主観的な情報です。これは患者の心理状態を理解する上で重要ですが、客観的情報とは異なります。正しくは:患者の病気に対する思いは主観的情報です。選びやすい理由:患者の考えや感情は看護ケアに不可欠ですが、情報の性質としては主観的です。混同注意:患者の病識や受け止め方は、看護計画を立てる上で非常に重要ですが、その内容自体は患者個人の主観的な認識です。
国試ポイント
看護過程における情報収集では、主観的情報(患者や家族が話す情報)と客観的情報(医療者が観察・測定する情報)を明確に区別することが重要です。この区別は、アセスメントの根拠となる情報を適切に評価し、信頼性の高い看護診断を行う上で不可欠です。
混同注意
主観的情報と客観的情報の区別は、看護アセスメントの基本でありながら混同しやすい点です。特に、患者の訴えや感情表現は重要であるため、客観的な情報と誤解されがちですが、その情報源が患者自身の内面にある場合は主観的情報となります。
次に同じ論点が出たら
この情報を基に、患者の表情から読み取れる具体的な感情や身体状況をアセスメントし、さらなる情報収集や看護介入の必要性を判断します。
関連知識
看護診断を行うためには、主観的情報と客観的情報を統合して分析する必要があります。主観的情報には、患者の訴え、病歴、既往歴、生活習慣などが含まれ、客観的情報には、バイタルサイン、身体診察所見、検査データ、画像診断の結果などが含まれます。表情は、視覚的に観察可能なため客観情報に分類されますが、その背景にある感情を推測する際は主観的な解釈が加わることがあります。