新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
新生児の脂漏性湿疹は、頭皮や顔面に多く見られ、皮脂の過剰分泌が主な原因です。この湿疹のケアには、石けんを使って優しく洗い、過剰な皮脂や汚れを適切に除去し、清潔に保つことが非常に重要ですし、皮膚科医もこの指導をします。これにより炎症の悪化や細菌感染を防ぎます。洗った後はしっかりと洗い流し、必要に応じて保湿剤を使用します。他の選択肢は新生児のケアにおいて不適切な内容であり、それぞれ臍帯の乾燥保持、乳幼児突然死症候群(SIDS)予防、皮膚の保護の観点から誤りです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。新生児の脂漏性湿疹は、皮脂の過剰分泌が原因で起こります。清潔を保つために、刺激の少ないベビー石けんなどで優しく洗い、余分な皮脂や汚れを洗い流すことが重要です。強くこすらず、洗った後は十分にすすぎ、保湿も行います。選びやすい理由:湿疹というと、洗いすぎを心配して石けんを使わない方が良いと考えるかもしれないが、脂漏性湿疹の場合は清潔が第一。混同注意:アトピー性皮膚炎などの乾燥性湿疹と混同し、石けん使用を控えるべきと誤解すること。
- 2. へその緒(臍帯)は乾燥させて自然に取れるようにすることが大切です。おむつで覆ってしまうと、通気性が悪くなり、蒸れて細菌感染のリスクが高まります。おむつの上に出し、清潔に保ち、乾燥させることが基本です。正しくは:「へその緒はおむつの外に出し、通気性を保ちましょう」選びやすい理由:デリケートな部分なので保護が必要だと考えるかもしれない。混同注意:傷口を保護するという一般的な考え方と、臍帯の乾燥促進という目的を混同すること。
- 3. 乳幼児突然死症候群(SIDS)予防のため、新生児は仰向けで寝かせることが推奨されています。うつ伏せ寝はSIDSのリスクを高めることが知られています。正しくは:「寝かせるときは仰向けにしましょう」選びやすい理由:新生児がぐっすり眠る姿勢として、うつ伏せ寝が良いと誤解されることがある。混同注意:一部の医療処置(例: 呼吸器系疾患時の体位ドレナージ)でうつ伏せが推奨される場合があるが、健康な新生児の睡眠姿勢とは異なること。
- 4. 新生児期の過度な日光浴は、皮膚がデリケートなため日焼けや皮膚がんのリスク、さらに脱水のリスクを高める可能性があります。また、新生児黄疸に対する有効性も限定的であり、現在では推奨されていません。ビタミンDの生成を目的とする場合は、母乳栄養児であれば母親のビタミンD摂取や、児へのビタミンD補充が推奨されます。正しくは:「新生児に長時間の直射日光は避け、必要な場合はビタミンDの摂取を検討しましょう」選びやすい理由:昔からの育児習慣として日光浴が良いとされていることや、黄疸の治療として有効だと誤解されることがあるため。混同注意:ビタミンD生成のための日光浴の重要性と、新生児のデリケートな皮膚への影響を混同すること。また、黄疸に対する光線療法と自宅での日光浴を混同すること。
国試ポイント
新生児の基本的な身体ケア、特に皮膚、臍帯、睡眠環境に関する知識が問われています。昔ながらの育児習慣と最新の医学的知見のギャップを理解しているか、また乳幼児突然死症候群(SIDS)予防といった重要な公衆衛生的な指導内容を把握しているかがポイントとなります。
混同注意
新生児の皮膚トラブル全般(脂漏性湿疹と乳児湿疹・アトピー性皮膚炎の区別)、清潔ケアの程度(洗いすぎと洗い不足)、臍帯ケアの目的(保護と乾燥)、SIDS予防策(うつ伏せ寝の危険性)、日光浴の利点と新生児への適用(ビタミンD生成と皮膚への悪影響)。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出た場合、新生児の身体的特徴を考慮した上で、清潔保持、事故予防、感染予防といった観点から適切なケア方法を選択できるかを確認する。特に、古い慣習と現在の推奨の違いを問う問題に注意する。
関連知識
乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防策、新生児の皮膚生理(皮脂腺の発達、皮膚の薄さ)、新生児黄疸の管理と光線療法、ビタミンDの必要性と摂取方法、臍帯の生理的な変化とケア。