貧血を診断する際の指標となる血液検査項目はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
貧血は、血液中の赤血球の数やヘモグロビン濃度が減少することで、全身に酸素を運ぶ能力が低下する状態を指します。ヘモグロビン(Hb)は赤血球の中にあるタンパク質で、酸素と結合して全身に酸素を供給する主要な役割を担っています。そのため、ヘモグロビン値が貧血診断の最も重要な指標となります。
選択肢ごとの解説
- 1. アルブミンは主に肝臓で生成されるタンパク質で、栄養状態や肝機能、膠質浸透圧の指標となります。貧血の直接的な診断指標ではありません。正しくは:アルブミンは栄養状態や肝機能を見る項目である。選びやすい理由:血液中の成分であるため、関連があるように感じられるかもしれない。混同注意:血液検査の一般的な項目であるため、何となく貧血と結びつけやすい。
- 2. 正解。ヘモグロビンは赤血球中に含まれるタンパク質で、酸素を運搬する役割を担っています。この値が基準値より低い場合に貧血と診断されます。
- 3. フィブリノゲンは血液凝固に関わるタンパク質で、炎症や凝固機能の異常を評価する際に用いられます。貧血の診断には直接関係ありません。正しくは:フィブリノゲンは血液凝固や炎症の指標である。選びやすい理由:血液成分の一つであり、凝固と聞くと血液量や質に関わる印象があるかもしれない。混同注意:他の血液凝固因子(例:プロトロンビン)や炎症マーカー(例:CRP)と混同しやすい。
- 4. プロトロンビン時間は血液凝固機能、特に外因系および共通系の凝固因子活性を評価するための検査です。出血傾向や抗凝固療法のモニタリングに用いられますが、貧血の診断指標ではありません。正しくは:プロトロンビン時間は血液凝固機能を見る項目である。選びやすい理由:血液の異常を示す指標の一つであるため、貧血と関連があるように思えるかもしれない。混同注意:出血傾向を評価する項目であるため、貧血(出血により起こることもある)と直接的な関係があるかのように誤解しやすい。
国試ポイント
貧血の基本的な診断基準と、そのために測定される主要な血液検査項目を理解しているかを問う問題です。各血液検査項目が何を評価するために用いられるかを正確に把握している必要があります。
混同注意
他の一般的な血液検査項目(肝機能、腎機能、栄養状態、炎症、凝固機能など)と貧血診断に直接関連する項目を混同しやすい。特に、血液成分であるという共通点から、具体的な機能の違いが曖昧になりがちです。
次に同じ論点が出たら
次に同じ論点が出た場合は、貧血の分類ごとの特徴的な血液検査所見(例:MCVの高低)や、貧血に伴う症状(易疲労感、息切れ、めまいなど)について問われる可能性があります。
関連知識
貧血の分類(鉄欠乏性貧血、溶血性貧血、再生不良性貧血など)、それぞれの原因、症状、治療法。また、貧血の診断にはヘモグロビン値だけでなく、ヘマトクリット値(Ht)、赤血球数(RBC)、MCV(平均赤血球容積)、MCH(平均赤血球ヘモグロビン量)、MCHC(平均赤血球ヘモグロビン濃度)なども参考にされます。