急性期の患者の特徴で適切なのはどれか。2つ選べ。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・4番
解説
急性期の患者は、病態が急速に変化し、身体の恒常性維持機能が障害されやすいため、体温、血圧、血糖などの生理機能が不安定になり、生命維持に重要な機能が破綻するリスクが高いです。そのため、生命の危機状態に陥りやすい特徴があります。症状の変動は大きく、代謝亢進によりエネルギー消費量も増大することが多いです。セルフマネジメントは慢性期の患者により重要となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 急性期の患者は、病態が不安定であるため、症状が急速に変化することが一般的です。症状の変動が乏しいというのは、慢性期や安定期の患者に見られる特徴です。正しくは:症状の変動が大きい。選びやすい理由:症状の変化がないという意味ではないが、少ないという表現が急性期の不安定さと合致しない。混同注意:症状が安定している状態と混同する可能性がある。
- 2. 急性期の患者は、炎症反応、発熱、組織修復などの代謝亢進状態にあることが多く、基礎代謝が上昇しエネルギー消費量が増大します。正しくは:エネルギー消費量が多い。選びやすい理由:安静にしているため消費が少ないと誤解しやすい。混同注意:安静臥床がエネルギー消費量を減らすと誤解する可能性がある。
- 3. 正解。急性期では、疾患や外傷により生体の恒常性(ホメオスタシス)が障害されやすく、体温、血圧、血糖などの生理機能が不安定になりやすいです。そのため、些細な変化でも恒常性が崩れる危険性が高まります。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:一時的に恒常性が保たれている場合もあるため、常に崩れているわけではないと考えるかもしれない。混同注意:恒常性維持機構が働いているかどうかの判断を迷うかもしれない。
- 4. 正解。急性期は、病状の進行が早く、予後を左右する重要な時期です。重篤な合併症や急変のリスクが高く、バイタルサインの変動や意識レベルの変化など、生命に直結する危機状態に陥る可能性が常にあります。正しくは:この記述は正しい。選びやすい理由:すべての急性期患者が生命危機に瀕しているわけではないと考えるかもしれない。混同注意:重症度と急性度を混同する可能性がある。
- 5. 急性期の患者は、病状が不安定であり、身体的・精神的な負担が大きいため、多くの場合、医療従事者による専門的な管理と介入が必要です。セルフマネジメントは、むしろ慢性期の安定した患者や退院後の在宅療養でより重要となります。正しくは:医療従事者による専門的な管理が必要となる。選びやすい理由:患者自身が治療に積極的に関わることの重要性と混同する可能性がある。混同注意:慢性期のセルフケアやセルフマネジメントの概念と混同する可能性がある。
国試ポイント
急性期患者の病態生理学的特徴と看護の重点を理解しているかが問われています。恒常性の破綻と生命の危機状態への認識が重要です。
混同注意
慢性期の患者の特徴と混同しないように注意が必要です。症状の安定性、エネルギー消費量、セルフマネジメントの必要性は、急性期と慢性期で対照的な特徴を持ちます。
次に同じ論点が出たら
急性期の患者に対し、具体的にどのような観察項目を設定し、どのような看護介入が必要かを判断する際に役立ちます。
関連知識
ホメオスタシス(恒常性)の維持機構、急性炎症反応、ストレス応答、ショックの病態、バイタルサインの意義。