外傷や風邪で発熱し、解熱するまでの体温のセットポイントと実際の体温(核心温度)の変化の例を図に示す。全身のふるえが起こるのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
全身のふるえ(悪寒戦慄)は、発熱時に体温のセットポイントが上昇し、実際の体温がセットポイントよりも低い場合に、熱産生を増加させて体温を上昇させようとする生体反応として起こるため、②の期間に発生します。
選択肢ごとの解説
- 1. ①はセットポイントが上昇する前の期間であり、実際の体温はセットポイントとほぼ同じなので、ふるえは起こりません。選びやすい理由:発熱の初期段階と誤解する可能性があるが、セットポイントの上昇が始まる直前である。混同注意:発熱開始直後の悪寒戦慄
- 2. 正解。②の期間では、体温のセットポイントが約39.5℃に上昇しているのに対し、実際の体温はまだ上昇途中でセットポイントを下回っています。この体温差を埋めるために、熱産生を促す全身のふるえ(悪寒戦慄)が起こります。選びやすい理由:設問の問いとグラフの状況が一致しているため、正答として選びやすい。
- 3. ③の期間は、セットポイントと実際の体温がほぼ一致しており、高熱が維持されている状態です。この時期には、体温をさらに上げる必要がないため、ふるえは起こりません。選びやすい理由:高熱の状態なので、体がだるい、熱いといった感覚があるが、ふるえは通常起こらない。混同注意:高熱時の倦怠感
- 4. ④の期間は、セットポイントが下降し、実際の体温がセットポイントよりも高い状態です。この段階では、体温を下げようとするため、発汗や血管拡張が起こり、ふるえは起こりません。選びやすい理由:セットポイントが下降する時期を体温上昇期と誤解する可能性がある。混同注意:解熱期の生理現象(発汗)
- 5. ⑤の期間は、セットポイントと実際の体温が再びほぼ一致し、体温が平熱に戻っている状態です。この時期には、体温調節が安定しているため、ふるえは起こりません。選びやすい理由:解熱後の安静時と誤解する可能性がある。混同注意:平熱時の体温調節
国試ポイント
発熱時の体温調節メカニズムと、セットポイント、実際の体温、そして身体反応(悪寒戦慄、発汗)の関係を理解しているか。
混同注意
悪寒戦慄と発汗・血管拡張のタイミングの混同。悪寒戦慄は体温上昇期に、発汗・血管拡張は体温下降期(解熱期)に起こる。
次に同じ論点が出たら
体温のセットポイントと実際の体温のグラフにおいて、実際の体温がセットポイントより低い期間を探す。
関連知識
発熱は、病原体などによって産生される発熱物質が視床下部の体温調節中枢に作用し、体温のセットポイントを上方へ再設定することで起こる。解熱剤はこのセットポイントを正常に戻すことで作用する。