人工肛門周囲の皮膚を清潔にする方法で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
人工肛門周囲の皮膚ケアの基本は、装具を一時的に外し、排泄物による汚れを石鹸とぬるま湯で優しく洗浄し、清潔に保つことです。装具を外すことで、ストーマやその周囲の皮膚状態を直接観察でき、適切なケアが行えます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。人工肛門周囲の皮膚を清潔にする際には、ストーマ装具を取り外すことで、装具が当たっていた部分や排泄物が付着しやすい部分も確実に洗浄でき、皮膚トラブルの予防につながります。選びやすい理由:装具を外すことに抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、皮膚ケアの基本です。混同注意:装具をつけたままの洗浄では、皮膚と装具の密着面やその周囲が十分に清掃されず、排泄物の残存による皮膚炎のリスクが高まります。
- 2. 人工肛門周囲の皮膚は、排泄物によって汚染されやすいため、ぬるま湯だけでなく、刺激の少ない弱酸性の石鹸などを使用して優しく洗浄することが推奨されます。これにより、排泄物の残りカスや臭いを効果的に除去できます。正しくは:刺激の少ない弱酸性の石鹸を使用し、よく泡立てて優しく洗い、十分にすすぎます。選びやすい理由:皮膚への刺激を避けるため、石鹸を使わない方が良いと考えるかもしれませんが、汚れを落とすためには適切に使用することが重要です。混同注意:石鹸の使用が皮膚に刺激を与えるという誤解から、使用を避けることがありますが、排泄物の洗浄には必要です。ただし、強すぎる石鹸や過度な摩擦は避けるべきです。
- 3. 人工肛門周囲の皮膚は、清潔を保つことが最も重要であり、消毒は日常的なケアには必要ありません。消毒薬は皮膚に刺激を与えたり、常在菌のバランスを崩したりする可能性があり、かえって皮膚トラブルの原因となることがあります。正しくは:消毒は行わず、洗浄後は清潔なタオルなどで水分を拭き取ります。選びやすい理由:感染予防のために消毒が必要だと考えるかもしれませんが、日常的なケアでは推奨されません。混同注意:手術創のような清潔操作が必要な部位と混同し、消毒が必要だと誤解することがあります。人工肛門周囲は皮膚の常在菌が存在する部位であり、無菌化の必要はありません。
- 4. ヘアドライヤーの熱風は皮膚を乾燥させすぎたり、火傷のリスクがあるため、人工肛門周囲のデリケートな皮膚には適しません。洗浄後は、清潔な柔らかいタオルやガーゼで水分を優しく拭き取るか、自然乾燥させることが適切です。正しくは:洗浄後は、清潔な柔らかいタオルやガーゼで水分を優しく拭き取るか、自然乾燥させます。選びやすい理由:迅速に乾燥させたいと考えるかもしれませんが、熱風は皮膚を傷つける可能性があります。混同注意:速乾性を重視してドライヤーを使用する人がいるかもしれませんが、皮膚への刺激や乾燥、火傷のリスクを考慮すると不適切です。
国試ポイント
人工肛門保有者のストーマケアに関する知識が問われています。特に、皮膚保護と清潔保持の基本原則を理解しているかが重要です。
混同注意
日常生活での清拭や消毒の一般的な考え方と、ストーマ周囲のデリケートな皮膚ケアの違いが混同されやすい点です。ストーマ周囲の皮膚は摩擦や刺激に弱いため、特別な配慮が必要です。
次に同じ論点が出たら
洗浄後の皮膚の状態観察、皮膚保護剤の適用、適切なストーマ装具の選択と装着方法。
関連知識
ストーマケアの原則(清潔・皮膚保護・適切な装具選択)、皮膚の正常な生理機能、排泄物の皮膚への影響。