幻肢痛について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第111回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
幻肢痛は、四肢などの身体の一部を切断により喪失した後、その失われた部位に実際に痛みが存在するかのように感じる神経因性疼痛です。これは、末梢神経や中枢神経系の再編成などが関与すると考えられています。
選択肢ごとの解説
- 1. 幻肢痛は、肢体切断などにより体の一部を失った後にその失われた部分に感じる痛みであるため、術前や切断前に発症することはありません。正しくは:肢体切断後に発症する。選びやすい理由:痛みが切断前から存在していたと誤解する可能性がある。混同注意:切断前の痛みや術後の一般的な痛みと混同しやすい。
- 2. 抗うつ薬は、幻肢痛の神経性疼痛に対する治療薬として、特に三環系抗うつ薬などが推奨されることがあります。禁忌ではありません。正しくは:抗うつ薬は治療に用いられることがあります。選びやすい理由:痛みの治療に精神科系の薬を使うことに抵抗がある、または痛みが精神的なものと誤解し、薬物治療自体が適切でないと考える。混同注意:薬物療法一般の副作用や、精神疾患以外の痛みに対する薬物療法の知識不足。
- 3. 幻肢痛は、切断された神経経路の再編成や中枢神経系の変化によって生じる神経因性疼痛であり、細菌感染とは直接関係ありません。正しくは:神経系の変化が原因である。選びやすい理由:切断部位の術後合併症として感染があるため、痛みと感染を結びつけやすい。混同注意:創部感染による痛みや、一般的な炎症性疼痛と混同しやすい。
- 4. 正解。幻肢痛の定義そのものであり、実際に存在しない、切断によって失われたはずの肢体に対して痛みを感じる現象です。
国試ポイント
幻肢痛の基本的な定義、原因、症状、そして一般的な治療法(薬物療法、ミラーセラピーなど)について問われることが多いです。特に「切断部位に生じる痛み」という定義は頻出です。また、幻肢感(痛みがない場合)との違いも理解しておく必要があります。
混同注意
幻肢感: 切断された部位があるように感じるが、痛みを伴わない感覚。断端痛: 切断部位の残存している部分(断端)に生じる痛み。神経腫や骨棘などが原因となることがある。術後疼痛: 手術後に生じる一般的な痛み。
次に同じ論点が出たら
もし次回同じ論点が出題された場合、幻肢痛と断端痛・幻肢感の鑑別点、具体的な治療法の内容、あるいは看護師として患者にどのように関わるべきかといった実践的な内容が問われる可能性が高いです。
関連知識
幻肢痛の病態生理(神経可塑性、中枢性感作など)。治療法:薬物療法(三環系抗うつ薬、抗てんかん薬、NSAIDsなど)、ミラーセラピー、経皮的電気神経刺激(TENS)、神経ブロック、心理療法。患者への心理的ケアと教育。