リラクセーションを目的とした腹式呼吸の方法で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
リラクセーションを目的とした腹式呼吸では、ゆっくりと深い呼吸を行い、特に呼気を意識的に長くすることで副交感神経を刺激し、心身の緊張を緩和します。また、呼吸そのものに意識を集中することで、雑念から離れ、精神的な落ち着きを得ることができます。
選択肢ごとの解説
- 1. リラクセーションを目的とした腹式呼吸では、深い呼吸によって副交感神経を優位にし、心身を落ち着かせることが重要です。浅い呼吸は、逆に交感神経を刺激し、緊張を高める可能性があります。正しくは:深くゆっくりとした呼吸を繰り返す。選びやすい理由:呼吸そのものがリラックスにつながると漠然と考えるかもしれませんが、「浅い」という点が不適切です。混同注意:運動時や興奮時、あるいは特定の呼吸器疾患での呼吸パターンと混同しやすいかもしれません。
- 2. 正解。呼吸に意識を集中することは、外界の刺激から注意をそらし、内面へ意識を向けることで精神的な落ち着きをもたらします。これはマインドフルネスの要素でもあり、心身のリラックス効果を高めるために非常に有効な方法です。
- 3. リラクセーションを目的とする腹式呼吸では、呼吸数を減らし、よりゆっくりと深い呼吸を行うことが推奨されます。一般的には1分間に5〜8回程度のペースが適切とされており、20回は呼吸が速すぎるため、リラックス効果が期待できません。正しくは:1分間に5〜8回程度のゆっくりとしたペースで行う。選びやすい理由:具体的な数値が提示されているため、正しい方法だと誤解しやすいかもしれません。混同注意:安静時の平均呼吸数(成人で12〜20回/分)と混同する可能性がありますが、リラクセーション目的ではさらにゆっくりと行います。
- 4. リラクセーション効果を高めるためには、副交感神経を優位にするために呼気を長くすることが重要です。一般的には吸気よりも呼気を長く(例:吸気1:呼気2)することで、より深いリラックス感が得られます。吸気を呼気より長くするのは適切ではありません。正しくは:息を吸う時間よりも吐く時間を長くする(例:吸気1:呼気2)。選びやすい理由:呼吸の比率に関する専門的な情報のように見えるため、正しいと判断しやすいかもしれません。混同注意:特定の呼吸法や、運動時の呼吸パターンと混同する可能性があります。
国試ポイント
腹式呼吸が心身に与える影響と、リラクセーション効果を最大限に引き出すための具体的な呼吸法(深さ、速さ、呼気の長さ、意識の集中)に関する基礎知識が問われています。特に、誤った知識が患者の心身に不利益をもたらす可能性のある選択肢に注意が必要です。
混同注意
リラクセーション目的の腹式呼吸と、肺換気効率を高める目的の呼吸法、あるいは運動時の呼吸パターンなどと混同しやすい点に注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
次に同様の論点が問われる場合、リラクセーションを必要とする具体的な患者の状態(例:術前の不安、慢性疼痛、不眠症など)を提示し、それに適した腹式呼吸の指導内容や注意点が問われる可能性があります。また、腹式呼吸以外のリラクセーション技法(温罨法、アロマセラピーなど)との組み合わせについても問われるかもしれません。
関連知識
自律神経の機能(交感神経と副交感神経のバランス)、ストレスマネジメント、マインドフルネス、呼吸器系の解剖生理、基本的な看護技術としての呼吸介助。