1回の鼻腔内吸引で陰圧をかける時間の目安として適切なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
鼻腔内吸引は、気道内分泌物を除去する重要な処置ですが、同時に患者に苦痛を与え、低酸素血症や不整脈、粘膜損傷などの合併症を引き起こすリスクがあります。これらのリスクを最小限に抑えるため、1回の吸引にかける時間は極力短くする必要があります。一般的に、カテーテル挿入から抜去までを含め、陰圧をかける時間は10秒以内とされています。特に小児や呼吸状態が不安定な患者の場合には、さらに短い時間での実施が求められることがあります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。鼻腔内吸引では、酸素欠乏や粘膜損傷のリスクを最小限に抑えるため、陰圧をかける時間は短時間にとどめることが重要です。一般的に10秒以内が推奨されており、これにより患者への負担を軽減し安全性を確保できます。正しくは:この選択肢は適切です。選びやすい理由:短い時間であるため、効果が不十分と感じるかもしれませんが、安全性を考慮するとこの時間が適切です。混同注意:吸引の目的は分泌物の除去ですが、時間を長くすれば良いというものではありません。気道粘膜への刺激や低酸素状態のリスクが高まります。
- 2. 鼻腔内吸引で20〜25秒もの長時間陰圧をかけることは不適切です。これにより患者は低酸素状態に陥るリスクが高まり、気道粘膜の損傷も著しくなる可能性があります。通常、短時間での実施が求められます。正しくは:吸引時間は10秒以内に短縮するべきです。選びやすい理由:喀痰量が多い場合や、より確実に吸引したいという思いから、長めに時間をかけたくなるかもしれませんが、患者への負担が大きすぎます。混同注意:吸引時間を長くすればするほど効果的だと誤解することがありますが、実際には合併症のリスクが増大します。
- 3. 鼻腔内吸引において30〜35秒という非常に長い時間陰圧を適用することは、患者にとって極めて危険です。重度の低酸素状態や気道粘膜の広範囲な損傷を引き起こす可能性があり、絶対に行ってはなりません。正しくは:この時間設定は患者の安全を著しく損なうため、絶対に避け、10秒以内を厳守すべきです。選びやすい理由:大量の分泌物を除去したい場合でも、これほど長い時間をかけることは許されません。混同注意:吸引の効率と安全性のバランスを理解していないと、このような長時間設定を選んでしまう可能性があります。
- 4. 鼻腔内吸引で40〜45秒という異常な長時間陰圧をかけることは、生命にかかわる重篤な合併症(例:重度な低酸素血症、不整脈、気道粘膜の壊死)を引き起こすリスクがあります。これは医療行為として容認できる時間ではありません。正しくは:この時間設定は非常に危険であり、決して行ってはなりません。吸引は最小限の時間(10秒以内)で行う必要があります。選びやすい理由:どのような状況であっても、この吸引時間は適切ではありません。混同注意:吸引の原則や合併症のリスクに関する知識が不足していると、このような選択肢の不適切性を認識できないかもしれません。
国試ポイント
気道吸引に関する基本的な知識、特に吸引時間とその根拠(合併症予防)が問われています。安全な吸引実施のためのガイドラインを理解しているかが重要です。
混同注意
吸引効果を高めたいという思いから、時間を長く設定しがちですが、合併症のリスクを考慮すると短時間での実施が原則です。適切な吸引時間と、不適切な長時間吸引によるリスクの違いを明確に理解しておく必要があります。
次に同じ論点が出たら
吸引中に患者の顔色や呼吸状態の変化を観察し、異常が認められた場合は直ちに吸引を中断する判断が求められます。また、吸引前後でのSpO2の変化も重要な判断材料となります。
関連知識
気道吸引の適応、禁忌、カテーテルの選択、吸引圧の設定、合併症とその対応、吸引前後の換気(酸素投与)の重要性、無菌操作の原則。