知的障害〈精神遅滞〉の原因となる疾患はどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
フェニルケトン尿症は先天性の代謝異常症であり、早期に発見し適切な食事療法を行わない場合、脳にフェニルアラニンが蓄積し、重篤な知的障害を引き起こします。
選択肢ごとの解説
- 1. 統合失調症は思考や感情の障害を伴う精神疾患ですが、一般的に知的発達の遅れを直接の原因とはしません。発症は青年期以降が多いです。正しくは:統合失調症は精神疾患であり、知的障害の原因とは異なります。選びやすい理由:精神疾患であるため、関連があるように誤解されることがあります。混同注意:精神疾患と発達障害・知的障害の原因を混同しやすい。
- 2. 正解。フェニルケトン尿症は、アミノ酸の一種であるフェニルアラニンの代謝酵素が欠損しているために起こる遺伝性疾患です。適切な治療が行われないと、フェニルアラニンが体内に蓄積し、脳に重篤な障害を与え、知的障害の原因となります。早期発見と食事療法が非常に重要です。正しくは:フェニルケトン尿症は、適切な治療がされないと知的障害を引き起こす遺伝性の代謝異常症です。選びやすい理由:あまり聞き慣れない疾患名から、関連性を判断しにくい。混同注意:代謝異常症が知的障害の原因となることを知らないと選択肢から除外してしまう可能性がある。
- 3. アルツハイマー病は、主に高齢者に発症する進行性の神経変性疾患であり、認知機能の低下を特徴としますが、これは加齢に伴う後天的な認知症であり、先天的な知的障害とは異なります。正しくは:アルツハイマー病は後天性の認知症であり、知的障害の原因とは異なります。選びやすい理由:認知機能の低下という点で知的障害と混同されることがあります。混同注意:認知症と知的障害の概念を混同しやすい。
- 4. クロイツフェルト・ヤコブ病は、プリオンによって引き起こされる急速に進行する神経変性疾患で、認知症や神経症状を呈しますが、これも後天性の疾患であり、知的障害の原因とは異なります。正しくは:クロイツフェルト・ヤコブ病は後天性の神経変性疾患であり、知的障害の原因とは異なります。選びやすい理由:進行性の認知症を伴うため、知的障害と誤解されることがあります。混同注意:希少疾患であるため、特徴を正しく認識していないと誤選択しやすい。
国試ポイント
知的障害の原因となる疾患について、特に先天性の代謝異常症に関する知識が問われています。発達障害や精神疾患、後天性の認知症との違いを正確に理解しておくことが重要です。
混同注意
精神疾患(統合失調症)や後天性の認知症(アルツハイマー病、クロイツフェルト・ヤコブ病)は、認知機能に影響を与えるため、知的障害の原因と混同されやすい点に注意が必要です。知的障害は主に発達期における知的機能の発達の遅れを指します。
次に同じ論点が出たら
知的障害の原因疾患として、他の先天性代謝異常症(例:メープルシロップ尿症、ガラクトース血症)や染色体異常(例:ダウン症候群)についても説明できるようになること。
関連知識
知的障害の原因には、染色体異常(ダウン症候群など)、周産期の問題(低酸素脳症など)、先天性感染症(風疹症候群など)、そしてフェニルケトン尿症のような先天性代謝異常症が含まれます。早期発見と早期介入が、その後の予後に大きく影響します。