第2〜第4腰髄の障害を確認する方法で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第109回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
膝蓋腱反射は、大腿四頭筋の伸展反射であり、その神経支配は第2から第4腰髄(L2-L4)です。したがって、この反射の消失や減弱は、これらの脊髄分節の障害を評価する重要な指標となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 輻輳反射は動眼神経(第III脳神経)の機能に関連しており、眼球運動や瞳孔の収縮を評価するものです。脊髄神経、特に腰髄の機能評価には適していません。正しくは:輻輳反射は脳神経(特に第III脳神経)の機能と関連します。選びやすい理由:反射という言葉から脊髄関連と誤解するかもしれませんが、輻輳反射は脳神経の評価です。混同注意:瞳孔反射と混同されることがありますが、輻輳反射は両眼の輻輳と同時に起こる瞳孔収縮を指します。
- 2. 正解。膝蓋腱反射はL2からL4(第2から第4腰髄)の脊髄神経弓を介した深部腱反射であり、これらの脊髄分節の機能障害を評価するのに非常に適しています。正しくは:膝蓋腱反射はL2-L4の脊髄機能を評価する代表的な検査です。選びやすい理由:他の反射や徴候との違いを理解していないと迷うかもしれませんが、深部腱反射の代表例です。混同注意:アキレス腱反射(S1-S2)や上腕二頭筋反射(C5-C6)など、他の深部腱反射と混同しないように注意が必要です。
- 3. Barré徴候は、上肢または下肢を特定の位置に保持させ、筋力の低下がないかを確認する検査です。錐体路障害、特に皮質脊髄路の障害を示唆しますが、特定の脊髄分節(L2-L4)の障害をピンポイントで確認するものではありません。正しくは:Barré徴候は錐体路障害の評価に用いられますが、特定の腰髄分節の機能評価には不適です。選びやすい理由:筋力低下の評価に用いられるため、脊髄障害と関連があるように見えますが、より広範な錐体路障害を評価します。混同注意:他の錐体路障害の徴候(例:Hoffmann反射)と混同することがあります。
- 4. Trendelenburg徴候は、片脚立位時に骨盤が支持脚と反対側に傾くもので、中殿筋や小殿筋といった股関節外転筋の筋力低下、またはその支配神経である上殿神経(L4-S1)の障害を示唆します。これは特定のL2-L4の脊髄分節の障害を直接確認する方法としては適切ではありません。正しくは:Trendelenburg徴候は股関節外転筋の機能障害や上殿神経の障害を評価するものです。選びやすい理由:下肢の筋力低下に関連するため、脊髄障害を連想させますが、対象とする筋群や神経支配が異なります。混同注意:Duchenne跛行(トレンデレンブルグ跛行)と関連しますが、これは歩行時の特徴です。徴候自体は片脚立位で評価します。
国試ポイント
深部腱反射の検査部位と、それに対応する脊髄神経分節の知識は、看護師国家試験において頻出の重要事項です。各反射の関連する神経分節を正確に記憶しておく必要があります。
混同注意
各深部腱反射(上腕二頭筋反射、上腕三頭筋反射、アキレス腱反射など)が、どの脊髄分節に対応するかを混同しないように注意が必要です。また、病的反射や脳神経反射との区別も重要です。
次に同じ論点が出たら
もし膝蓋腱反射に異常が見られた場合、次にどのような追加の神経学的検査や画像診断が必要かを検討できるようになることが望まれます。
関連知識
深部腱反射の亢進は錐体路障害、減弱・消失は下位運動ニューロン障害や末梢神経障害を示唆します。反射の評価は神経学的アセスメントの重要な一部です。また、病的な反射(Babinski反射など)や、各脳神経が関与する反射(対光反射、輻輳反射など)についても理解を深めることが望ましいです。