大震災の2日後、避難所にいる成人への心理的援助で適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
災害後のストレス反応は多様であり、被災者自身が自分の身体的・精神的変化を理解することは、不安の軽減や適切な対処への第一歩となります。これらの反応が一時的なものであり、多くの人に起こりうる正常な反応であることを伝えることで、孤立感の解消や精神的な負担の緩和につながります。
選択肢ごとの解説
- 1. 災害時でも、個人の尊厳や文化的な背景、特に宗教は非常に重要であり、即座に配慮が必要です。精神的な支えとなることも多いため、後回しにすべきではありません。正しくは:宗教の多様性には、状況にかかわらず常に配慮し、信仰に基づく行為が可能な環境を整えるよう努める。選びやすい理由:混乱期には優先順位が低いと思われがちだが、精神的安定には不可欠な要素。混同注意:物理的な援助と精神的な援助の優先順位付け、あるいは平時の配慮と混同しやすい。
- 2. 被災者は心身ともに疲弊しており、無理に会話を促すことはさらなる負担となる可能性があります。沈黙もコミュニケーションの一部であり、相手のペースを尊重することが重要です。正しくは:相手の様子を観察し、話したがらない場合は無理に話しかけず、安心できる環境を提供しながら寄り添う姿勢を示す。選びやすい理由:コミュニケーションが大切という考えから、話しかけることが良いと判断しがち。混同注意:一般的なコミュニケーション技術と、災害時の心理的特性への配慮を混同しやすい。
- 3. 根拠のない保証は、信頼関係を損ねるだけでなく、後に危険が現実化した際に混乱や不信感を増大させます。正直かつ現実的な情報提供が不可欠です。正しくは:現在の状況に関する正確で最新の情報を提供し、不確実なことについては「現時点では確認できていません」などと正直に伝える。選びやすい理由:不安を和らげたいという善意から、安心させようと断言してしまうことがある。混同注意:希望を与えることと、虚偽の情報を提供することの区別が曖昧になりやすい。
- 4. 正解。災害後のストレス反応(不眠、食欲不振、過度の不安など)は多くの被災者に共通して現れることがあります。これらが異常な反応ではなく、一時的なものである可能性が高いことを伝えることで、被災者自身が自分の状態を理解し、不安を軽減することができます。これにより、早期のセルフケアや専門的支援へのアクセスにもつながります。選びやすい理由:情報提供はすぐに役立つため、正しい判断につながる。混同注意:具体的な治療や介入と情報提供の役割を混同することがあるが、情報提供は心理的応急処置の重要な要素。
国試ポイント
災害看護における心理的支援の基本原則と、被災者の精神状態を考慮した具体的な介入方法が問われています。特に、誤った安心感の提供や、個人の尊厳を無視した対応が不適切である点を理解しているかが重要です。
混同注意
災害時の情報提供の質(正確性、適時性)と、過度な心理的介入のバランス。
次に同じ論点が出たら
今後同様の問題が出た場合、被災者の自主性を尊重し、正確な情報に基づいた支援が提供されているか、そしてプライバシーや文化への配慮がなされているかを重点的に確認する。
関連知識
心理的応急処置(PFA)の原則、災害サイクルにおける各段階の看護介入、被災者への情報提供のガイドライン、セルフケアの促進。