産科外来を初めて受診した妊婦。夫婦ともに外国籍で、日本の在留資格を取得している。この妊婦への説明で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
日本に在留資格がある外国籍の妊婦であっても、日本人と同様に妊婦健康診査の公費助成を受ける権利があります。これは、居住している市町村の福祉サービスの一部として提供されるため、国籍の有無は直接的な判断基準ではありません。妊婦健康診査は、母子の健康維持に不可欠であり、経済的負担を軽減するための制度です。
選択肢ごとの解説
- 1. 母子健康手帳は、妊婦が居住する市町村から無料で交付されるものです。料金を支払う必要はありません。正しくは:母子健康手帳は、お住まいの市町村から無料で交付されます。選びやすい理由:一般的な書類が有料であるケースもあるため、誤解しやすいかもしれません。混同注意:他の公的な書類や、海外での母子手帳の取得方法と混同する可能性があります。
- 2. 正解。日本に在留資格を持つ外国籍の妊婦であっても、居住地の市町村から妊婦健康診査の費用助成(公費負担)を受けることができます。国籍は関係なく、居住していることが条件です。選びやすい理由:外国籍だから公費助成の対象外だと考える受験生もいるかもしれませんが、実際は在留資格があり居住していれば対象となります。混同注意:外国籍の方が利用できる公的サービスと、そうでないサービスの違いについて混同しやすいです。
- 3. 出生届は、生まれた子の本籍地、出生地、または届出人の所在地の市区町村役場に提出します。外務省はパスポートや査証に関する業務を行う機関であり、出生届の提出先ではありません。正しくは:出生届は、お住まいの市区町村役場に提出します。選びやすい理由:「外国籍」というキーワードから、国際的な手続きを連想し、外務省が関係するのではないかと考えてしまうかもしれません。混同注意:出生届の提出先(市区町村)と、国籍に関わる国際的な手続き(外務省や大使館)とを混同しやすいです。
- 4. 日本国籍は、原則として父母のいずれかが日本国籍である場合に取得できます(血統主義)。両親がともに外国籍の場合、出生地が日本であっても自動的に日本国籍は取得できません。正しくは:生まれたお子様は、両親が外国籍の場合、原則として出生時に日本国籍を取得することはできません。選びやすい理由:アメリカのような出生地主義の国があるため、日本も同様だと誤解する可能性があります。また、日本で生まれると自動的に国籍が与えられると漠然と考えてしまうかもしれません。混同注意:日本国籍の取得条件(血統主義)と、外国籍の子どもが日本で生まれた場合の在留資格取得手続きとを混同しやすいです。また、出生地主義の国と日本の制度を混同しやすいです。
国試ポイント
この問題は、外国人住民に対する公的支援制度、特に母子保健サービスの利用可能性に関する知識を問うものです。外国人だからといって日本の公的サービスを全く利用できないわけではないという点を理解しているかが重要です。また、母子健康手帳の交付、出生届の提出先、日本国籍の取得条件といった基本的な制度理解も問われています。
混同注意
在留資格の有無と国籍の有無、公費助成の対象範囲、出生届の提出先、日本国籍の取得条件(血統主義と出生地主義の混同)が主な混同ポイントです。
次に同じ論点が出たら
今後同様の論点が出た場合、外国人住民が利用できる/できない公的サービスの種類、特に医療・福祉・教育に関する制度の具体的な内容(例:予防接種、保育園利用、国民健康保険への加入義務など)について問われる可能性があります。また、在留資格の種類(永住者、特定技能、留学など)による利用制限の有無も確認が必要です。
関連知識
母子保健法、母子健康手帳交付要領、戸籍法、国籍法、外国人登録制度(現在は在留管理制度)、住民基本台帳法。外国人住民に対する医療費助成や子育て支援制度についても関連知識となります。