健康な成人の皮膚で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
アポクリン汗腺は、腋窩、乳輪、外陰部、肛門周囲などの特定の部位に存在する汗腺であり、思春期以降に活動が活発になります。分泌物は脂質やタンパク質を多く含み、常在菌により分解されると特有のにおい(体臭)の原因となります。したがって、外陰部に存在するという記述は適切です。
選択肢ごとの解説
- 1. 基底層は表皮の最深部にある細胞層であり、細胞分裂により新しい細胞を産生します。この細胞が分化・成熟しながら表面に移動し、角層となって最終的に垢(角質細胞)として剥離します。基底層自体が直接垢として剥離するわけではありません。正しくは:垢として剥離するのは角層細胞である。選びやすい理由:皮膚の細胞が剥がれ落ちることは知られているため、「基底層」という皮膚の層の名称と結びつけてしまいやすい。混同注意:表皮の各層の機能、特に基底層と角層の役割。基底細胞が分裂して角化細胞となり、それが角層を形成して剥離する過程の理解が不十分な場合。
- 2. 正解。アポクリン汗腺は、腋窩、乳輪、外陰部、肛門周囲などに特異的に分布しています。この記述は正しいです。選びやすい理由:汗腺の種類と分布を正確に覚えている人にとっては、迷うことなく選べる選択肢。混同注意:エクリン汗腺との分布の違い。エクリン汗腺は全身に分布し、アポクリン汗腺は特定の部位に分布するという違いを混同しやすい。
- 3. 健康な皮膚の表面は、皮脂膜により弱酸性(pH4.5~6.0程度)に保たれています。これは皮膚のバリア機能として細菌の増殖を抑制する役割があります。正しくは:皮膚の表面は弱酸性を示す。選びやすい理由:体のpHバランスに関する知識は広く知られているが、皮膚のpHが弱酸性であることを明確に覚えていない場合、「アルカリ性」という言葉に引きつけられる可能性がある。混同注意:血液などの体液が弱アルカリ性(pH7.35〜7.45)であること。皮膚と体液のpHを混同する可能性。
- 4. ケラチンは皮膚や毛髪、爪の主成分をなすタンパク質であり、物理的な保護や強度の維持に寄与しますが、紫外線を吸収する主な作用はありません。紫外線を吸収して皮膚を保護するのは主にメラニン色素の役割です。正しくは:メラニンには紫外線を吸収する作用がある。選びやすい理由:ケラチンが皮膚の主要な構成成分であることは知られているため、保護機能と結びつけて「紫外線吸収」という役割も持っていると考えてしまうことがある。混同注意:皮膚のバリア機能を持つケラチンと、紫外線防御機能を持つメラニン色素の役割を混同しやすい。それぞれのタンパク質が持つ固有の機能を区別できていない場合。
国試ポイント
皮膚の構造と付属器(汗腺、皮脂腺など)の分類、分布、機能について正確に理解することが重要です。
混同注意
エクリン汗腺とアポクリン汗腺の分布、機能、分泌物の性状、および発汗に関わる神経支配を混同しないように注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
汗腺の種類(エクリン汗腺、アポクリン汗腺)の分布、それぞれの分泌物の特徴、および主な機能(体温調節、体臭発生)を理解しているか。
関連知識
皮膚の機能(保護、体温調節、感覚、分泌、排泄、貯蔵、免疫)、表皮の各層の名称と機能、メラニンと紫外線、皮膚pHの生理的範囲。