生後から20歳になるまでの器官の発育発達を示した曲線(Scammon〈スカモン〉の発育発達曲線)を図に示す。胸腺の成長を示すのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
胸腺はリンパ組織型の発育曲線に属し、幼少期に急激に発達し、思春期にピークを迎えた後、徐々に退縮する特徴を持っています。選択肢1の曲線は、まさにこの特徴を示しており、思春期(約12歳頃)に20歳時の大きさの約180%まで達し、その後20歳に向けて減少しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。胸腺はリンパ組織に分類され、Scammonの発育発達曲線ではリンパ組織型に該当します。このタイプは幼少期に著しく発達し、思春期に最大となり、その後退縮するという特徴を持っています。選択肢1の曲線は、約12歳頃に最も大きくなり、その後20歳に向けて小さくなるという、胸腺の発育パターンと一致します。選びやすい理由:Scammonの発育発達曲線におけるリンパ組織型の典型的なパターンを正確に理解していれば、他の選択肢と混同することはありません。
- 2. 選択肢2の曲線は、出生直後から緩やかに成長し、20歳で100%に達する一般型を示しており、これは身長や体重といった全身の発育パターンに近いです。胸腺の成長パターンとは異なります。正しくは:この曲線は、身長、体重、骨格筋などの一般型発育曲線を示しています。選びやすい理由:最も標準的な成長曲線に見えるため、深く考えずに選択してしまう可能性があります。混同注意:一般型(全身)の発育曲線
- 3. 選択肢3の曲線は、幼少期には緩やかに成長し、思春期以降に急激に発達する生殖器型を示しています。これは性腺(精巣、卵巣)などの成長パターンであり、胸腺の成長パターンとは異なります。正しくは:この曲線は、生殖器(性腺、子宮など)の生殖器型発育曲線を示しています。選びやすい理由:思春期に大きな変化があるという点で、リンパ型と一部共通の要素があるように見えるため、混同する可能性があります。混同注意:生殖器型の発育曲線
- 4. 選択肢4の曲線は、出生直後から急激に発達し、幼少期にはほぼ完成し、その後はほとんど変化しない神経型を示しています。これは脳や脊髄などの神経系の成長パターンであり、胸腺の成長パターンとは異なります。正しくは:この曲線は、脳、脊髄、眼などの神経型発育曲線を示しています。選びやすい理由:乳幼児期に急速な発達を示すという点で、初期の成長カーブが似ているように見えるかもしれませんが、ピークを迎える時期やその後の変化が大きく異なります。混同注意:神経型の発育曲線
国試ポイント
Scammonの発育発達曲線におけるリンパ組織型(胸腺、扁桃など)の特性を理解しているか。
混同注意
一般型(身長、体重など)や神経型(脳、脊髄など)の曲線と混同しやすい。特に、思春期に一度ピークを迎えるリンパ組織型と、緩やかに発達する生殖器型との違いを明確に区別することが重要です。
次に同じ論点が出たら
Scammonの発育発達曲線に関する問題が出た場合、各曲線がどの器官の発育パターンを示しているかを正確に判断するため、特徴的な成長のピークや、成長が止まる時期に着目して判断します。
関連知識
Scammonの発育発達曲線は、「一般型」「神経型」「リンパ型」「生殖器型」の4つのタイプに分類されます。それぞれのタイプに属する器官の例と、その成長パターンを関連付けて覚えることが重要です。リンパ型には胸腺の他に扁桃やリンパ節が含まれます。