薬剤とその副作用(有害事象)の組合せで正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
スタチン系薬剤はHMG-CoA還元酵素を阻害することでコレステロール合成を抑制しますが、筋細胞にも影響を及ぼし、重篤な副作用として横紋筋融解症を引き起こす可能性があります。横紋筋融解症は、筋肉の破壊によりミオグロビンが血中に放出され、急性腎不全の原因となることがあります。そのため、筋肉痛やCK(クレアチンキナーゼ)値の上昇に注意が必要です。
選択肢ごとの解説
- 1. 副腎皮質ステロイド薬の主な副作用の一つは、血糖値の上昇(高血糖)です。これは糖新生の促進やインスリン抵抗性の増大によるものです。低血糖は一般的ではありません。正しくは:副腎皮質ステロイド → 高血糖選びやすい理由:ステロイドは代謝に影響を与えるため、血糖値に関連する副作用があることは正しいですが、その方向性が誤っています。混同注意:血糖値への影響は大きいですが、低血糖ではなく高血糖を引き起こします。
- 2. ニューキノロン系抗菌薬は、中枢神経系への副作用として痙攣やめまい、不眠などを起こすことがありますが、直接的な髄膜炎を引き起こすことは稀です。むしろ、細菌性髄膜炎の治療に用いられることがあります。正しくは:ニューキノロン系抗菌薬 → 痙攣、めまい、腱障害など選びやすい理由:抗菌薬の中枢神経系への影響を混同する可能性がありますが、特定の副作用が誤っています。混同注意:一部の薬剤は中枢神経系副作用を起こしますが、髄膜炎は直接的な副作用ではありません。
- 3. アミノグリコシド系抗菌薬の主な副作用は、腎機能障害(腎毒性)と耳神経障害(聴覚・平衡感覚障害、耳毒性)です。視神経障害は一般的ではありません。正しくは:アミノグリコシド系抗菌薬 → 腎機能障害、耳神経障害選びやすい理由:神経系の障害という点で混同しやすいですが、影響する神経の種類が異なります。混同注意:腎臓と耳への毒性が知られており、視神経への影響は稀です。
- 4. 正解。スタチン系薬剤(HMG-CoA還元酵素阻害薬)は、コレステロール合成を阻害する薬ですが、重篤な副作用として横紋筋融解症を引き起こすことがあります。これは筋肉痛から始まり、重症化すると腎不全に至る可能性があります。選びやすい理由:多くの薬剤に筋関連の副作用はありますが、スタチンと横紋筋融解症は重要な組み合わせです。混同注意:筋肉関連の副作用は他にもありますが、横紋筋融解症はスタチンにおいて特に注意すべき重篤な副作用です。
国試ポイント
薬剤の主な副作用や有害事象に関する知識は、国家試験で頻繁に出題されます。特に、特定の薬剤クラスに特徴的な、重篤または頻度の高い副作用を正確に理解しておくことが重要です。この問題では、一般的な薬剤の代表的な副作用を問うことで、薬剤に対する基礎的な理解度を測っています。
混同注意
多くの薬剤がさまざまな副作用を持つため、それぞれの薬剤と代表的な副作用の組み合わせを正確に記憶することが求められます。特に、神経系や代謝系に影響を及ぼす副作用は混同しやすいため注意が必要です。
次に同じ論点が出たら
薬剤の副作用に関する問題は、単に知識を問うだけでなく、患者への説明、観察項目、予防策といった看護実践に結びつく内容で出題されることもあります。例えば、「スタチン服用中の患者への指導で適切なのはどれか」といった形で応用される可能性もあります。
関連知識
副腎皮質ステロイドの副作用:高血糖、骨粗鬆症、消化性潰瘍、満月様顔貌、中心性肥満など。ニューキノロン系抗菌薬の副作用:腱炎・腱断裂、痙攣、QT延長、光線過敏症など。アミノグリコシド系抗菌薬の副作用:腎毒性、耳毒性(難聴、めまい)。