乳児の呼吸器の解剖学的な特徴で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
乳児の肋骨は横隔膜の動きを最大化するためにほぼ水平に位置しており、これにより胸郭の拡大が主に腹式呼吸によって行われます。この特徴は、呼吸器系の未熟さと関連しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。乳児の肋骨は水平に近く、胸郭が円形に近い形状をしています。このため、呼吸筋(特に横隔膜)の収縮に頼る腹式呼吸が主体となります。正しくは:この記述は正しいです。選びやすい理由:乳児の呼吸器系に関する正確な知識がないと判断が難しいかもしれません。混同注意:成人と比較して解剖学的特徴が大きく異なる点を理解しているかが問われます。
- 2. 乳児の肺胞数は成人に比べて著しく少ないです。出生時には約2000万個程度しかなく、成人では約3億個に達します。肺胞の数は成長とともに増加します。正しくは:肺胞の数は成人よりも少ないです。選びやすい理由:肺機能が未熟であることは理解していても、数そのものの変化を誤解する可能性があります。混同注意:肺の発達段階と肺胞数の関連性を混同する可能性があります。
- 3. 乳児の胸郭は円筒形に近く、前後径と左右径の差は小さいです。前後径と左右径の比が1:1に近いとされており、成人のように左右径が前後径より著しく大きいわけではありません。正しくは:胸郭の前後径と左右径の差は小さいです。選びやすい理由:成人の胸郭との比較において、どの部分の比率がどう異なるのか混同しやすいです。混同注意:成人の胸郭の形状(左右径が前後径より長い)を乳児にも当てはめてしまう可能性があります。
- 4. 乳児の気道は、体格に比して成人よりも相対的に細いです。特に声門下や気管支が狭く、炎症や分泌物の貯留によって容易に閉塞しやすいため、呼吸困難を起こしやすい特徴があります。正しくは:気道の内腔は成人より相対的に細いです。選びやすい理由:体が小さいから全体的に細いという単純な考え方から、相対的な太さについて誤解する可能性があります。混同注意:絶対的な太さと体格に対する相対的な太さの区別が曖昧になる可能性があります。
国試ポイント
乳児の呼吸器系の解剖学的特徴は、国家試験で頻出する重要な知識です。特に、成人と比較した違いを理解しておく必要があります。胸郭の形状、肋骨の傾き、気道の狭さ、肺胞数の少なさ、横隔膜依存の呼吸様式などがポイントとなります。
混同注意
乳児の呼吸器系は未熟であり、様々な面で成人とは異なります。特に、気道の太さ(相対的に細い)、肺胞数(少ない)、胸郭の形状(円形に近い)などは、誤解しやすい点です。それぞれの特徴が乳児の呼吸生理にどう影響するかまで理解すると、より確実に正答を導き出せます。
次に同じ論点が出たら
乳児が呼吸器疾患に罹患した際の看護ケアを考える上で、これらの解剖学的特徴がどのように症状や介入に影響するかを考察できるようになることが次のステップです。
関連知識
乳児の呼吸は腹式呼吸が主であり、呼吸回数は成人よりも多いです。また、粘膜が脆弱で免疫機能も未熟なため、感染症にかかりやすく、重症化しやすい傾向があります。気道が狭いため、少しの浮腫や分泌物で呼吸困難に陥りやすい点も重要です。