臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
膵臓のランゲルハンス島A細胞からはグルカゴンが分泌され、血糖値上昇作用を持ちます。選択肢1は正しい組み合わせです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。膵臓のランゲルハンス島A細胞からはグルカゴンが分泌されます。グルカゴンは血糖値を上昇させる作用があります。正しくは:適切です。選びやすい理由:最も基本的なホルモンと臓器の組み合わせであるため、比較的判断しやすい選択肢です。混同注意:インスリンとグルカゴンが膵臓から分泌されることは広く知られていますが、それぞれが異なる細胞から分泌される点を混同しないように注意が必要です。
- 2. プロラクチンは脳下垂体前葉から分泌されるホルモンであり、副腎から分泌されるものではありません。副腎からはコルチゾール、アルドステロン、アドレナリン、ノルアドレナリンなどが分泌されます。正しくは:プロラクチンは脳下垂体前葉から分泌されます。選びやすい理由:ホルモンの名前は聞いたことがあるものの、どの臓器から分泌されるか曖昧な場合に選びやすいかもしれません。混同注意:副腎は多くのステロイドホルモンを分泌するため、ホルモンの種類が多いことが混同の原因となる可能性があります。
- 3. アルドステロンは副腎皮質から分泌されるホルモンであり、腎臓から直接分泌されるものではありません。腎臓はレニンを分泌し、これがレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系を活性化させますが、アルドステロンそのものは副腎で産生されます。正しくは:アルドステロンは副腎皮質から分泌されます。選びやすい理由:レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系において腎臓が重要な役割を果たすため、関連性が高く誤解しやすい選択肢です。混同注意:腎臓がレニンを分泌し、それがアルドステロンの分泌を促進するという複雑な関係性が、アルドステロンそのものが腎臓から分泌されると誤解されやすい原因です。
- 4. インクレチン(GLP-1、GIPなど)は、小腸など消化管の内分泌細胞から分泌されるホルモンです。脳下垂体からは成長ホルモン、甲状腺刺激ホルモン、副腎皮質刺激ホルモン、プロラクチン、性腺刺激ホルモンなどが分泌されます。正しくは:インクレチンは小腸などの消化管から分泌されます。選びやすい理由:脳下垂体は多様なホルモンを分泌するため、一般的なホルモンの名前と結びつけやすい可能性があります。混同注意:消化管ホルモンは他の主要な内分泌器官のホルモンと比較して、詳細まで学習していないと混同しやすいです。
- 5. テストステロンは主に精巣のライディッヒ細胞から分泌される男性ホルモンです。視床下部からはGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)などが分泌され、下垂体を介して性腺ホルモンの分泌を調節します。正しくは:テストステロンは主に精巣から分泌されます。選びやすい理由:視床下部は性ホルモンの分泌をコントロールする中枢であるため、関連が深く誤解しやすい選択肢です。混同注意:視床下部が性ホルモンの分泌を「調節」する中枢であることと、テストステロンを「産生」する臓器であることの区別が曖昧になりがちです。
国試ポイント
主要な内分泌器官とその代表的なホルモンの組み合わせを正確に覚えているかを確認する基本的な問題です。特に、ホルモンのフィードバック機構に関わる臓器と、実際にホルモンを産生する臓器の区別が重要になります。
混同注意
多くのホルモンが複雑な調節機構を持つため、関連する複数の臓器の中から実際にホルモンを産生する臓器を特定する能力が問われます。特に、視床下部-下垂体系やレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系のように、複数の臓器が関与するシステムは混同しやすい傾向にあります。
次に同じ論点が出たら
この問題で誤答した場合は、主要な内分泌器官(視床下部、下垂体、甲状腺、副腎、膵臓、性腺など)とそこから分泌される主要ホルモン、およびそれぞれの主な作用について、基礎から見直す必要があります。特に、関連する複数の臓器が関わる系のどこでどのホルモンが産生されるのかを明確に区別することが重要です。
関連知識
内分泌系の知識は、糖尿病、甲状腺機能障害、副腎疾患など、多くの疾患の病態理解に不可欠です。各ホルモンの標的臓器と作用、分泌調節機構まで理解することで、臨床での応用力が向上します。