抗甲状腺薬の副作用(有害事象)で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
抗甲状腺薬の主要な副作用の一つに肝機能障害があります。薬剤性肝障害は重篤化する場合もあるため、定期的な肝機能検査が重要です。特にプロピルチオウラシル(PTU)では劇症肝炎のリスクが指摘されています。
選択肢ごとの解説
- 1. 頻脈は甲状腺機能亢進症の症状であり、抗甲状腺薬の副作用ではありません。抗甲状腺薬は甲状腺ホルモン産生を抑制するため、治療により頻脈は改善に向かいます。正しくは:甲状腺機能亢進症の症状選びやすい理由:甲状腺疾患に関連する症状であるため、誤って選択しがちです。混同注意:甲状腺機能亢進症の症状と抗甲状腺薬の副作用を混同する可能性があります。
- 2. 正解。抗甲状腺薬(特にチアマゾールやプロピルチオウラシル)は、まれに重篤な肝機能障害を引き起こすことが知られています。服薬開始後や増量時に注意が必要です。選びやすい理由:重篤な副作用であるため、正しい選択肢です。混同注意:他の一般的な副作用と区別する必要があります。
- 3. 低血糖は抗甲状腺薬の副作用ではありません。甲状腺機能亢進症では代謝が亢進するため血糖が上昇しやすく、低血糖とは逆の状態です。抗甲状腺薬は直接的な血糖降下作用を持ちません。正しくは:抗甲状腺薬の副作用ではない選びやすい理由:代謝に関連する内分泌疾患の薬であるため、血糖値への影響を想像しやすいですが、直接的な副作用ではありません。混同注意:インスリンなどの糖尿病治療薬の副作用と混同する可能性があります。
- 4. 不整脈(特に心房細動など)は甲状腺機能亢進症の症状として現れることがありますが、抗甲状腺薬の直接的な副作用ではありません。薬の作用により甲状腺機能が正常化すれば、不整脈も改善に向かうことが期待されます。正しくは:甲状腺機能亢進症の症状選びやすい理由:甲状腺疾患の症状として心臓への影響が大きいことから、副作用と誤解しやすいです。混同注意:甲状腺機能亢進症の心臓症状と抗甲状腺薬の副作用を混同する可能性があります。
- 5. 眼球突出はバセドウ病(甲状腺機能亢進症の原因の一つ)に特徴的な症状ですが、抗甲状腺薬の副作用ではありません。抗甲状腺薬で甲状腺機能が正常化しても、眼球突出自体が改善するとは限らず、専門的な眼科治療が必要となる場合もあります。正しくは:バセドウ病の症状選びやすい理由:バセドウ病の代表的な症状であるため、関連が深いと誤解しやすいです。混同注意:バセドウ病の症状と抗甲状腺薬の副作用を混同する可能性があります。
国試ポイント
抗甲状腺薬の副作用に関する知識が問われています。特に重篤な副作用や、甲状腺機能亢進症の症状と薬剤の副作用を区別できるかが重要です。
混同注意
甲状腺機能亢進症の症状(頻脈、不整脈、眼球突出など)と、その治療薬である抗甲状腺薬の副作用を混同しやすい点が挙げられます。症状は疾患由来のものであり、副作用は薬剤由来のものです。
次に同じ論点が出たら
患者が抗甲状腺薬を服用中に体調の変化を訴えた場合、それが甲状腺機能の変化によるものか、薬剤の副作用によるものかを判別し、適切なアセスメントと対応ができるか。
関連知識
抗甲状腺薬には、他に無顆粒球症(発熱、咽頭痛などの症状に注意)、皮疹、関節痛などの副作用もあります。これらの症状が出現した場合は、速やかに医療機関を受診するよう指導することが大切です。