正期産の時期のノンストレステスト〈NST〉で正常なのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
ノンストレステスト(NST)は、胎児の自発的な動きに伴う胎児心拍数の変化を観察することで、胎児のwell-being(健康状態)を評価する検査です。特に「リアクティブ(反応性)NST」と呼ばれる正常な判定基準は、20分間の観察期間中に胎児心拍数が基線から15bpm以上上昇し、15秒以上持続する一過性頻脈が2回以上出現することです。これにより、胎児の中枢神経系が適切に機能しており、酸素供給が十分であることが示唆されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。ノンストレステストが「リアクティブ(反応性)である」と評価されるのは、検査中に胎児の動きに伴って胎児心拍数の一過性頻脈(基線から15bpm以上上昇し、15秒以上持続するもの)が20分間に2回以上出現する場合です。これは胎児の健全性を示す重要な指標となります。
- 2. 正常な胎児心拍数基線は110〜160bpmです。80bpmは重度の徐脈であり、胎児の状態が危険であることを示唆するため、異常な所見です。正しくは:胎児心拍数の基線が110〜160bpmである。選びやすい理由:胎児心拍数の具体的な数値に関する知識が曖昧な場合、選択肢の数字に惑わされる可能性があります。混同注意:正常な胎児心拍数基線の範囲(110〜160bpm)と、異常な徐脈・頻脈の基準値を混同しやすいです。
- 3. 正常な胎児心拍数基線細変動は6〜25bpm(中等度)です。5bpm未満(微細変動)は、胎児の睡眠、中枢神経抑制薬の影響、あるいは胎児仮死などを示唆する可能性があり、異常な所見とされます。正しくは:胎児心拍数基線細変動が6〜25bpmである。選びやすい理由:基線細変動の正常範囲が正確に記憶できていない場合、この記述が正しいかどうか判断に迷うことがあります。混同注意:基線細変動の正常(中等度)と異常(微細変動、消失、著明変動)の定義や数値を混同しやすいです。
- 4. 一過性徐脈(特に晩期徐脈や遷延性徐脈)は、胎児の状態悪化や子宮胎盤機能不全を示唆する重要な異常所見です。ノンストレステストにおいて一過性徐脈が認められる場合は、胎児がストレス状態にある可能性が高く、正常とは評価されません。早期徐脈は通常良性ですが、子宮収縮に伴って出現するため、収縮のないNSTでは稀であり、見られた場合は他の異常と鑑別が必要です。正しくは:一過性徐脈が認められない。選びやすい理由:一過性徐脈の種類(早期、変動性、晩期、遷延性)とその意味合いの違いを十分に理解していないと、全てが異常と決めつけられないと誤解する可能性があります。混同注意:早期徐脈が良性とされることがあるため、NSTにおける一過性徐脈全般を正常と混同しやすいですが、NSTでは特に晩期徐脈や遷延性徐脈は異常であり、胎児のwell-beingを示す所見ではありません。
国試ポイント
この問題は、ノンストレステスト(NST)の正常な判定基準、特にリアクティブNSTの定義に関する知識を問うものです。胎児心拍数基線、基線細変動、一過性頻脈、一過性徐脈のそれぞれの正常値や異常時の特徴を正確に理解しているかが重要です。
混同注意
胎児心拍数の様々なパターン(基線、細変動、頻脈、徐脈)の正常範囲と異常範囲の数値基準、およびそれぞれの臨床的意味合いを混同しやすいです。特に、一過性頻脈の基準(15bpm上昇、15秒持続)や一過性徐脈の種類による解釈の違いがポイントとなります。
次に同じ論点が出たら
同様の問題が出題された場合、まず「正常なのはどれか」または「異常なのはどれか」という設問の意図を明確に把握し、その上で各選択肢の胎児心拍数モニタリングの所見が、具体的な数値基準や定義に基づいて正常か異常かを判断することが重要です。
関連知識
NSTの目的(胎児のwell-being評価)、実施方法(仰臥位低血圧症予防のため半坐位または側臥位)、検査時間、およびノンリアクティブ(非反応性)と判定された場合の次の対応(バイオフィジカルプロファイルなど)についても関連知識として押さえておく必要があります。