医療安全について正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
医療過誤は医療事故の一種であり、その原因に医療機関や医療従事者の過失が認められる場合に用いられる用語です。この定義は医療安全における基本的な知識となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 患者からの暴力は医療従事者側の責任ではなく、安全対策を講じるべきインシデントです。責任追及ではなく、被害者支援と再発防止が求められます。正しくは:患者から暴力を受けたと報告した医療従事者を支援し、暴力の再発防止策を検討する。選びやすい理由:医療従事者にも落ち度があったのではないかと考えるかもしれないが、患者からの暴力は基本的に医療従事者に責任があるものではない。混同注意:暴力の発生原因と責任の所在を混同しやすい。暴力は患者側の行動であり、医療従事者は被害者である。
- 2. 薬剤投与前に間違いに気づいた場合でも、患者に被害が生じる可能性があったため、インシデントレポートの提出は必要です。これは医療事故の未然防止に役立ちます。正しくは:薬剤投与前に薬の間違いを発見できた場合でも、インシデントレポートを提出する。選びやすい理由:実際に患者に被害が及んでいないため、報告は不要と考えてしまうかもしれない。混同注意:インシデントとアクシデントの区別が曖昧だと、被害がなかったインシデントは報告不要と誤解しやすい。
- 3. 正解。医療過誤は、医療行為の過程で医療側の過失により患者に何らかの不利益が生じた場合に成立します。医療事故全体の中で、過失が原因であるものを医療過誤と定義します。正しくは:この記述は正しいので修正不要です。選びやすい理由:医療事故と医療過誤の厳密な定義の違いを理解していないと、他の選択肢に迷う可能性がある。混同注意:医療事故と医療過誤の違いが曖昧だと、全ての医療事故が医療過誤であると誤解してしまう。
- 4. インシデントレポートは、記憶が鮮明なうちに速やかに提出することが原則です。数日後に提出すると情報が曖昧になったり、必要な対応が遅れたりする可能性があります。正しくは:インシデントを発生させた医療従事者は、速やかにレポートを提出する。選びやすい理由:心理的負担を考慮し、落ち着いてから報告すべきと考えるかもしれないが、速報性が重要である。混同注意:インシデント報告の目的が、原因究明と再発防止にあることを理解していないと、個人の心理状態を優先させてしまう。
国試ポイント
医療安全に関する基本的な用語の定義(医療事故、医療過誤、インシデント)と、インシデント報告の原則を理解しているかが問われています。
混同注意
医療事故と医療過誤の定義の違い、インシデントとアクシデントの違い、インシデント報告のタイミングが混同されやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
医療安全ガイドラインやマニュアルにおけるインシデント報告の具体的な手続きや、医療従事者が患者から暴力被害を受けた際の組織的支援体制について説明できるか。
関連知識
ヒヤリハット報告の重要性、医療安全管理体制、患者からの暴力に対する組織的対応、与薬の5R(5つの確認)。