災害時に最も優先して治療を行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
災害時医療におけるトリアージでは、生命の維持に直接関わる状態が最優先されます。気道熱傷は、気道の浮腫を進行させ、呼吸困難や窒息を引き起こす可能性が高く、迅速な処置が生命予後を左右するため、最も優先して治療が行われます。トリアージでは赤色タグ(最優先治療群)に分類されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 脱臼は緊急性は高いものの、生命に直結する危険性は低く、気道熱傷と比較すると優先順位は下がります。正しくは:「関節の脱臼は、緊急性は高いものの、生命に直結する危険性は低いため、災害時のトリアージでは赤色タグ(最優先)にはなりません。」選びやすい理由:痛みが強く、患者の苦痛が大きいことから緊急性を高く感じやすいですが、生命維持に直接関わる問題ではないため、トリアージの優先順位は低いです。混同注意:脱臼は急性期の痛みが強いため、患者からの訴えが強く、すぐに処置が必要だと誤解されがちですが、生命の危機には直結しません。
- 2. 正解。気道熱傷は、気道の浮腫を引き起こし、窒息の危険性が高く、生命に直結するため、災害時の治療において最も高い優先順位となります。
- 3. 足関節捻挫は、痛みや機能障害を引き起こしますが、生命に危険を及ぼすものではないため、災害時の治療優先順位は低いです。正しくは:「足首の捻挫は、生命に危険を及ぼすものではないため、災害時のトリアージでは緑色タグ(待機)になることがほとんどです。」選びやすい理由:歩行困難につながるため、移動の妨げとなる可能性はありますが、生命維持に直接関わる問題ではないため、優先順位は低いです。混同注意:「捻挫は軽症と見なされがちですが、重度の場合は激しい痛みや腫れを引き起こします。しかし、生命の危機には直結しないため、災害時の優先順位は低いです。」
- 4. 過換気症候群は、精神的ストレスが原因で呼吸困難感や手足のしびれなどが生じますが、基本的には生命に直結する危険性は低く、落ち着かせれば改善が見込まれます。気道熱傷と比較すると優先順位は下がります。正しくは:「過換気症候群は、緊急の処置が必要な場合もありますが、通常は落ち着かせることで症状が改善し、生命に危険が及ぶことは稀です。そのため、災害時の治療優先順位は気道熱傷より低くなります。」選びやすい理由:呼吸困難感を訴えるため、緊急性を高く感じやすいですが、多くの場合、患者を安心させることで症状は改善します。混同注意:「過換気症候群は、呼吸困難感を伴うため、一見重篤に見えますが、通常は適切な対応で改善が見込まれ、気道熱傷のような生命の危機には直結しません。」
国試ポイント
災害時のトリアージにおける治療優先順位の理解が問われています。生命の危機に直結する病態を見極めることが重要です。
混同注意
脱臼や過換気症候群は、患者の苦痛が大きく、緊急性を感じやすいですが、気道熱傷のように生命に直結する危険性は低いため、トリアージの優先順位は下がります。緊急性の高さと生命の危機への直結性を区別することがポイントです。
次に同じ論点が出たら
気道熱傷と判断した場合の初期対応(気道確保、酸素投与、輸液など)について判断できるか。
関連知識
災害時のトリアージタグ(赤、黄、緑、黒)の分類基準、各病態の緊急度・重症度評価、初期対応。