老化による尿の生成と排尿機能の変化はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第112回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
加齢に伴い、膀胱の収縮力低下や尿道抵抗の増加(男性の前立腺肥大など)により、排尿後に膀胱内に尿が残存しやすくなります。この残尿量の増加は、尿路感染症のリスクを高める要因ともなります。
選択肢ごとの解説
- 1. 一般的に、加齢により膀胱の機能が低下し、蓄尿能力が低下するため、排尿回数は増加する傾向にあります。正しくは:排尿回数の増加選びやすい理由:加齢による活動量の減少から、水分摂取量が減り排尿回数が減ると誤解する可能性がある。混同注意:若年者の一般的な排尿パターンと混同しやすい。
- 2. 加齢により膀胱の弾力性が失われ、線維化が進むため、膀胱容量は減少する傾向にあります。正しくは:膀胱容量の減少選びやすい理由:残尿量が増えることで、全体的な尿の貯留量が増えると誤解するかもしれないが、膀胱自体が一度に貯められる容量は減少する。混同注意:膀胱の萎縮や線維化による容量減少と、残尿による見かけの貯留状態を混同する。
- 3. 加齢により抗利尿ホルモン(ADH)の分泌リズムが変化したり、腎臓の尿濃縮機能が低下するため、夜間尿量は増加する傾向にあります。これが夜間頻尿の原因の一つです。正しくは:夜間尿量の増加選びやすい理由:日中の活動量が減ることで全体の尿量が減るというイメージから、夜間も減ると考えるかもしれない。混同注意:日中と夜間の尿量バランスの変化を理解していない場合、誤って選択しやすい。
- 4. 正解。加齢により膀胱の収縮力が低下したり、尿道の抵抗が増加したりすること(特に男性では前立腺肥大)で、排尿後に膀胱内に尿が残存しやすくなります。これを残尿といいます。正しくは:これは正しい選択肢です。選びやすい理由:他の選択肢が明確に間違いに見えるため、消去法で選ばれやすい。混同注意:残尿は排尿機能の低下を示す重要な指標である。
- 5. 加齢に伴い腎臓の尿濃縮機能が低下するため、尿を濃くする能力が衰え、尿比重は低下する傾向にあります。正しくは:尿比重の低下選びやすい理由:脱水状態など特定の状況下では尿比重が上昇することもあるため、一般的な加齢変化と混同する可能性がある。混同注意:腎臓の濾過機能の低下と濃縮機能の低下を混同する。濃縮機能低下は尿が薄くなることを意味する。
国試ポイント
高齢者の生理的変化、特に泌尿器系の加齢による機能的変化を問う問題です。単なる暗記ではなく、それぞれの変化がなぜ生じるのか、そのメカニズムを理解しているかが重要になります。
混同注意
高齢者の泌尿器系の変化は多岐にわたるため、個々の機能低下(膀胱容量、排尿回数、夜間尿量、尿濃縮能など)がどのように変化するかを正確に把握していないと混乱しやすい。
次に同じ論点が出たら
次に同様の問題が出た場合、高齢者の腎機能低下(GFRの低下、濃縮能の低下)と膀胱・尿道の機能変化(膀胱容量減少、排尿筋収縮力低下、残尿増加、尿道抵抗増加)を正確に区別して理解しているかを確認します。
関連知識
高齢者の夜間頻尿の原因(抗利尿ホルモンの分泌リズム変化、腎濃縮能低下、心不全など)、尿失禁の種類とメカニズム、前立腺肥大症の影響、残尿測定の意義。