Barré〈バレー〉徴候の査定の開始時と判定時の写真(別冊No. 4①〜④)を別に示す。左上肢のBarré〈バレー〉徴候陽性を示すのはどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第106回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は4番
解説
Barré徴候は、閉眼させた患者に両上肢を肩の高さで前方に挙げ、手のひらを内側または下向きにして保持させることで評価されます。錐体路障害がある場合、麻痺側の上肢は徐々に下方へ下垂し、多くは回内を伴います。画像④では、左上肢が明らかに下垂しており、これはBarré徴候陽性を示しています。
選択肢ごとの解説
- 1. 画像①は上肢を前方に保持しており、下垂がほとんど見られないため、Barré徴候は陰性と考えられます。正しくは:Barré徴候陽性は、閉眼して両腕を前方に保持させた際に、麻痺側の腕が意識せずに下がる(下垂する)状態を指します。選びやすい理由:開始時の姿勢に近い状態であるため、判断に迷う可能性があります。混同注意:健常な状態や、軽度の一時的な動きと混同することがあります。
- 2. 画像②では、わずかな腕の動きは見られますが、明確な下垂や麻痺を示す特徴は認められず、Barré徴候は陰性と考えられます。正しくは:Barré徴候陽性は、閉眼して両腕を前方に保持させた際に、麻痺側の腕が意識せずに下がる(下垂する)状態を指します。選びやすい理由:多少の揺れや微細な動きは生理的な範囲内であることもあり、陽性と誤解する可能性があります。混同注意:筋力低下の初期段階や、疲労による動きと混同することがあります。
- 3. 画像③も上肢を比較的安定して保持しており、Barré徴候陽性を示すほどの著しい下垂や回内は観察されません。正しくは:Barré徴候陽性は、閉眼して両腕を前方に保持させた際に、麻痺側の腕が意識せずに下がる(下垂する)状態を指します。選びやすい理由:完全に停止しているわけではないため、疑わしいと感じるかもしれませんが、陽性の明確な基準には達していません。混同注意:筋緊張のわずかな変動や、被験者の協力度合いと混同することがあります。
- 4. 正解。画像④では、左上肢が開始時の位置から顕著に下垂しており、腕全体が下に落ちている状態が確認できます。これは、錐体路障害による筋力低下、特に上肢の伸筋群に優位な筋力低下を示すBarré徴候陽性の典型的な所見です。
国試ポイント
Barré徴候の評価方法と、陽性所見がどのような状態を示すかを正確に理解しているかが問われています。特に、脳血管障害などによる片麻痺患者のスクリーニングや経過観察において重要な神経学的所見です。画像から所見を読み取る能力も必要とされます。
混同注意
わずかな揺れや疲労による下垂と、病的な下垂(陽性所見)の区別が混同しやすい点です。明確な持続的な下垂や回内を伴うかどうかがポイントになります。
次に同じ論点が出たら
次に類似問題が出題された場合は、Barré徴候以外の神経学的徴候(例:Mingazzini徴候、膝・足関節クローヌスなど)についても、陽性所見がどのような状態であるかを画像や記述で判断できるかどうかが問われる可能性があります。また、小脳失調と区別するための協調運動の評価についても確認が必要です。
関連知識
・錐体路障害の神経学的所見(MMTとの関連) ・他の神経学的徴候(Mingazzini徴候、深部腱反射、病的反射など) ・脳血管障害(脳卒中)患者の身体診察 ・片麻痺患者の評価と看護