副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3・5番
解説
副交感神経を含む脳神経は、動眼神経(III)、顔面神経(VII)、舌咽神経(IX)、迷走神経(X)の4つです。これらは「動顔舌迷(どうがんぜつめい)」と覚えられます。選択肢の中でこれに該当するのは、動眼神経と迷走神経です。
選択肢ごとの解説
- 1. 嗅神経はI脳神経であり、嗅覚を司る求心性神経です。副交感神経とは関連がありません。正しくは:嗅神経は純粋な感覚神経(特殊感覚)であり、副交感神経成分は含まない。選びやすい理由:脳神経は多いので、混同しやすい。混同注意:嗅覚と味覚の混同、あるいは脳神経の分類に関する知識不足。
- 2. 視神経はII脳神経であり、視覚情報を伝える求心性神経です。副交感神経とは関連がありません。正しくは:視神経は純粋な感覚神経(特殊感覚)であり、副交感神経成分は含まない。選びやすい理由:眼に関連する神経であるため、動眼神経と混同する可能性がある。混同注意:眼球運動に関わる動眼神経と、視覚に関わる視神経の区別が曖昧。
- 3. 正解。動眼神経(III脳神経)は、眼球運動に関わる体性運動神経成分の他に、瞳孔括約筋と毛様体筋を支配する副交感神経成分(エディンガー・ウェストファル核由来)を含んでいます。これにより、縮瞳や水晶体厚の調節(遠近調節)が行われます。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:他の眼球運動神経(滑車神経、外転神経)との区別が不明瞭な場合。混同注意:動眼神経の運動成分と副交感神経成分の両方を理解していない。
- 4. 三叉神経(V脳神経)は、顔面の感覚と咀嚼筋の運動を司る神経です。副交感神経線維は直接含まず、舌咽神経や顔面神経に由来する副交感神経線維が三叉神経の枝に伴走することはありますが、三叉神経自体に含まれるわけではありません。正しくは:三叉神経は感覚神経および運動神経であり、副交感神経成分は含まない。選びやすい理由:顔面の広い範囲を支配するため、機能が多岐にわたると誤解しがち。混同注意:唾液腺や涙腺の支配に関わる他の脳神経(顔面神経、舌咽神経)との混同。
- 5. 正解。迷走神経(X脳神経)は、咽頭・喉頭・食道、胸腹部内臓の多くの器官に分布し、心拍数の減少、気管支収縮、消化管運動促進、消化液分泌促進など、広範囲な副交感神経性作用を媒介する主要な神経です。そのため、副交感神経線維を非常に多く含みます。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:内臓機能の調節に関わるため、自律神経系全体と混同し、特定しにくい場合。混同注意:交感神経と副交感神経の作用の区別が曖昧。
国試ポイント
脳神経の機能と分類、特に自律神経成分(副交感神経)の有無は頻出項目です。各脳神経が持つ主な機能(感覚、運動、副交感神経)を正確に理解しておく必要があります。
混同注意
脳神経は12対あり、それぞれ異なる機能を持ちます。特に、感覚神経、運動神経、混合神経、そして自律神経成分を含む神経の区別が混同しやすいポイントです。例えば、動眼神経と滑車神経、外転神経はともに眼球運動に関わりますが、副交感神経を含むのは動眼神経のみです。
次に同じ論点が出たら
この問題が解けた場合、次のステップとして、副交感神経を含む各脳神経が具体的にどの器官を支配し、どのような作用を発揮するのかまで掘り下げて学習すると良いでしょう。また、交感神経と副交感神経の拮抗作用についても理解を深めることが重要です。
関連知識
副交感神経の節前線維は脳幹(一部の脳神経)と仙髄から出ています。脳神経の場合、動眼神経(中脳)、顔面神経・舌咽神経(橋)、迷走神経(延髄)から副交感神経線維が出発します。仙髄からは骨盤内臓神経として副交感神経線維が出ます。