経口薬と飲料の関係で正しいのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第114回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳に含まれるカルシウムイオンとキレートを形成し、薬物の吸収を阻害します。その結果、抗菌薬の効果が減弱するため、牛乳や乳製品との同時摂取は避けるべきです。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。テトラサイクリン系抗菌薬は、牛乳に含まれるカルシウムイオンと結合し、不溶性のキレートを形成するため、消化管からの吸収が阻害され、薬効が減弱します。そのため、牛乳や乳製品との同時摂取は避けるべきです。正しくは:牛乳や乳製品とは時間をずらして服用する。選びやすい理由:多くの薬は牛乳と併用しても問題ないため、この組み合わせも問題ないと誤解する可能性がある。混同注意:キレート形成による吸収阻害のメカニズムを理解していない場合、牛乳が薬の効果に影響を与えることに疑問を持つかもしれない。
- 2. 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の吸収速度が炭酸飲料によって速まるという一般的なエビデンスはありません。むしろ、炭酸飲料は胃への刺激を増し、NSAIDsによる胃粘膜障害を悪化させる可能性や、胃の不快感を増す可能性があります。正しくは:非ステロイド性抗炎症薬は、胃への負担を軽減するため、水またはぬるま湯で服用するのが望ましい。選びやすい理由:炭酸飲料が胃の動きを活発にするイメージから、吸収も促進されると誤解する可能性がある。混同注意:胃酸分泌と薬の吸収の関係について誤解があると、炭酸飲料が特定の薬の吸収を早めると考えてしまうかもしれない。
- 3. テオフィリンとカフェインは、共にキサンチン骨格を持つため、作用が増強される可能性があります。両方とも中枢神経興奮作用、心臓刺激作用などがあり、併用すると副作用(不眠、動悸、吐き気など)が増強する危険性があります。効果が減弱するわけではありません。正しくは:テオフィリンとカフェイン含有飲料の併用は、副作用増強のリスクがあるため注意が必要である。選びやすい理由:相互作用のイメージから、効果が打ち消されると誤解する可能性がある。混同注意:薬の代謝経路や受容体結合に関する知識が不十分だと、増強作用と減弱作用を混同する可能性がある。
- 4. カルシウム拮抗薬の一部(特にジヒドロピリジン系)は、グレープフルーツジュースに含まれる成分(フラノクマリン類)により、腸管での薬物代謝酵素CYP3A4の働きが阻害され、血中濃度が上昇し、効果が増強される危険性があります。効果が減弱するわけではありません。正しくは:カルシウム拮抗薬とグレープフルーツジュースの併用は、血中濃度上昇による副作用増強のリスクがあるため避けるべきである。選びやすい理由:特定の飲食物と薬の相互作用があることは知っていても、その方向性(増強か減弱か)を混同する可能性がある。混同注意:相互作用のメカニズム(代謝酵素阻害)を理解していない場合、効果の増強と減弱を間違えやすい。
国試ポイント
特定の薬剤と食品・飲料との相互作用に関する知識は、国家試験で頻繁に問われる重要なポイントです。特に、薬効の増強や減弱、副作用のリスクに関わる組み合わせは確実に理解しておく必要があります。
混同注意
グレープフルーツジュースとカルシウム拮抗薬の相互作用(効果増強)や、テオフィリンとカフェインの相互作用(効果増強)と混同しやすい。これらの相互作用の方向性を正確に覚えることが重要です。
次に同じ論点が出たら
患者への服薬指導を行う際、薬物と飲食物の相互作用について具体的に説明できるか。
関連知識
薬物相互作用の種類(吸収阻害、代謝阻害・促進、排泄阻害、薬力学的相互作用など)、CYP酵素の関与、キレート形成。