攻撃性の高まった成人患者への対応で正しいのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第110回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
攻撃性の高まった患者に対しては、刺激を最小限に抑え、患者に安心感を与えるコミュニケーションが重要です。身振り手振りを控えめにすることで、威圧感を与えず、落ち着いた態度を示すことができます。これは患者の興奮を鎮め、エスカレーションを防ぐ上で効果的です。
選択肢ごとの解説
- 1. 患者の真正面に立つことは、対決的な姿勢と捉えられ、患者をさらに刺激し攻撃性を高める可能性があります。患者の側面ややや斜めの位置に立つことで、威圧感を軽減し、安全な距離を保つことが推奨されます。正しくは:患者の正面ではなく、やや斜めや横に位置する。選びやすい理由:患者の表情をよく見るためには正面が良いと誤解するかもしれない。混同注意:患者の安全を確保するための物理的距離の取り方と混同しやすい。
- 2. アイコンタクトを完全に避けることは、患者に無視されている、または軽視されていると感じさせ、不信感や怒りを増幅させる可能性があります。適度なアイコンタクトは、患者を尊重し、傾聴している姿勢を示すために必要です。正しくは:威圧的にならない程度に、適度なアイコンタクトを取る。選びやすい理由:強いアイコンタクトが刺激になると考え、全く目を合わせない方が良いと誤解するかもしれない。混同注意:威圧的なアイコンタクトと、傾聴を示すアイコンタクトの区別が曖昧になることがある。
- 3. 正解。攻撃性の高まった患者に対して過度な身振り手振りを用いると、患者は脅威や挑発と受け取り、興奮を増す可能性があります。落ち着いた態度で、身振り手振りを控えめにすることは、患者の興奮を鎮め、安心感を与える上で重要です。正しくは:この選択肢は正しい。選びやすい理由:コミュニケーションを活発にするために、身振り手振りを使うべきだと考える人もいるかもしれないが、攻撃性の高まった状況では逆効果となる。混同注意:通常のコミュニケーションにおける身振り手振りの効果と、危機的状況における効果を混同しやすい。
- 4. 攻撃性の高まった患者へのボディタッチは、患者を驚かせたり、拘束されると感じさせたり、性的嫌がらせと誤解されたりする可能性があり、患者の不信感や攻撃性を著しく高める危険性があります。患者が落ち着いており、同意がある場合にのみ、慎重に考慮すべきです。正しくは:身体に触れることは避ける。選びやすい理由:患者を安心させるために、優しいボディタッチが有効だと一般的には考えられるため、この状況でも有効だと誤解するかもしれない。混同注意:通常の患者との信頼関係構築のためのボディタッチと、攻撃性の高まった患者への対応を混同しやすい。
国試ポイント
精神看護における危機介入、特に攻撃性の高まった患者への非薬物療法的対応に関する知識が問われています。患者の安全確保と、医療従事者の安全確保の両面から適切な対応を理解することが重要です。
混同注意
通常の良好なコミュニケーション技法(アイコンタクト、適度なボディタッチ)と、精神科救急における危機介入時のコミュニケーション技法は大きく異なります。その違いを理解していないと誤った選択をしてしまいがちです。
次に同じ論点が出たら
この問題の次に、攻撃性の高まった患者に対して具体的な環境整備として何を行うべきか、あるいは他職種との連携について問われる可能性があります。
関連知識
攻撃性のエスカレーションサイクル、非言語的コミュニケーションの重要性、脱エスカレーション技法、セーフティマネジメント、環境整備(安全な空間の確保)