全身性けいれん発作を起こしている患者に優先して行うのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第115回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
全身性けいれん発作時、最も生命に直結するリスクは気道閉塞による呼吸停止です。舌根沈下や分泌物の貯留により気道が閉塞する可能性があるため、何よりもまず気道確保を行い、呼吸の維持を図ることが優先されます。他の選択肢も重要ですが、気道確保が生命維持の第一歩となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。全身性けいれん発作時には、舌根沈下や唾液の誤嚥により気道閉塞をきたすリスクが高まります。呼吸停止は生命に直結するため、最も優先して気道確保を行う必要があります。正しくは:気道を確保し、呼吸を維持することが最優先です。選びやすい理由:他の選択肢も重要ですが、呼吸の確保は生命維持に直結するため、最優先されます。混同注意:患者の安全確保も重要ですが、気道確保はそれよりも緊急性が高いです。
- 2. 周囲の環境整備は、けいれん中の外傷予防のために重要ですが、気道確保に比べると優先順位は低いです。気道閉塞による呼吸停止は数分で生命を脅かすため、まずは気道確保が優先されます。正しくは:環境整備は重要ですが、呼吸確保の次に実施します。選びやすい理由:患者の外傷予防は非常に重要に思えますが、呼吸の維持が最も差し迫った問題です。混同注意:安全確保と気道確保はどちらも重要ですが、緊急性が異なります。
- 3. 末梢静脈路の確保は、薬剤投与や輸液の準備のために必要となる場合がありますが、けいれん発作中の緊急時において、直ちに生命を脅かす状況ではないため、気道確保よりも優先順位は低いです。正しくは:静脈路確保は治療のために必要ですが、呼吸確保の後に行います。選びやすい理由:抗けいれん薬の投与を考慮すると必要に感じますが、まずは呼吸が優先です。混同注意:薬剤投与の準備は重要ですが、気道確保の緊急性には及びません。
- 4. 心電図モニターの装着は、発作中の心臓の状態を評価するために有効ですが、気道閉塞による呼吸停止に比べると、優先度は低いです。まず生命維持に直結する気道確保が優先されます。正しくは:心電図モニターは状態把握に役立ちますが、呼吸確保の後に実施します。選びやすい理由:発作中の全身状態の把握に重要そうですが、呼吸確保が最優先です。混同注意:全身状態のモニタリングも重要ですが、気道確保の緊急性が上回ります。
- 5. 舌や口唇の咬傷予防は、けいれん中の外傷防止のために重要ですが、無理に舌圧子などを挿入するとかえって気道閉塞を悪化させたり、歯の損傷や誤嚥のリスクを高める可能性があります。また、気道確保に比べると優先順位は低いです。正しくは:咬傷予防は重要ですが、無理な介入は避けるべきであり、呼吸確保の次に行います。選びやすい理由:患者の口腔内の損傷を避けたい気持ちになりますが、無理な介入は危険であり、呼吸の確保が優先です。混同注意:外傷予防と気道確保のどちらも重要ですが、優先度が異なります。
国試ポイント
けいれん発作時の緊急対応における優先順位を理解しているかが問われています。特に、生命維持に直結するABC(気道、呼吸、循環)の原則が基本となります。
混同注意
周囲の環境整備や舌の咬傷予防も患者の安全に関わる重要な介入ですが、気道確保に比べると緊急性や生命への直結度が異なります。緊急時にはABCの原則を最優先に考えましょう。
次に同じ論点が出たら
気道確保後、呼吸状態の評価、酸素投与の検討、体位の調整、必要に応じて緊急薬剤の準備・投与、バイタルサインのモニタリングを行います。
関連知識
けいれん発作時の体位、観察項目、抗けいれん薬の種類と作用、けいれん発作の分類、てんかんと非てんかん性発作の鑑別。