頭部CT(別冊No. 4)を別に示す。論理的思考を制御する領域はどれか。

選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第107回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢・図は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整え、図は冊子から切り出しています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は1番
解説
画像Aは前頭葉を示しており、前頭葉は論理的な思考、計画、意思決定、行動制御といった高次脳機能(遂行機能)を司る主要な部位です。問題文にある「人間が論理的な思考や計画を司る主要な脳の部位」に合致するため、Aが正答となります。
選択肢ごとの解説
- 1. 正解。画像Aは、CT画像で頭部の最も前方、左右の大脳半球の前部に位置しており、前頭葉を示しています。前頭葉は、論理的な思考、計画立案、意思決定、問題解決、行動の抑制、注意力、人格といった高次脳機能を統合的に司る中枢です。これらは「遂行機能」とも呼ばれ、人間が複雑な社会生活を営む上で不可欠な能力です。
- 2. 画像Bは、頭部の側面、前頭葉と後頭葉の間に位置する大脳半球の領域であり、左側の側頭葉の一部を示しています。側頭葉は主に聴覚情報の処理、記憶、感情、言語理解(ウェルニッケ野)などに関与します。論理的な思考や計画立案の主要な部位ではありません。正しくは:Bは左側頭葉の一部であり、聴覚、記憶、言語理解に関わる部位である。選びやすい理由:脳の主要な部位であるため、高次脳機能全般に関わると誤解されやすいかもしれません。しかし、論理的思考や計画は主に前頭葉の機能です。混同注意:前頭葉や頭頂葉の機能と混同される可能性があります。
- 3. 画像Cは、脳の中心部、脳室周囲に位置しており、おそらく大脳基底核や視床の一部を示しています。これらの部位は、運動制御、感覚情報の中継、学習、感情などに関与しますが、直接的に「論理的な思考や計画」を司る主要な部位ではありません。正しくは:Cは大脳基底核や視床の一部であり、運動制御や感覚中継に関わる部位である。選びやすい理由:脳の深部構造であるため、重要な機能を持つことは確かですが、高次認知機能の中核としての役割ではありません。混同注意:大脳皮質の高次機能と混同される可能性があります。
- 4. 画像Dは、頭部の側面、前頭葉と後頭葉の間に位置する大脳半球の領域であり、右側の側頭葉の一部を示しています。側頭葉は主に聴覚情報の処理、記憶、感情、言語理解などに関与します。論理的な思考や計画立案の主要な部位ではありません。正しくは:Dは右側頭葉の一部であり、聴覚、記憶、言語理解に関わる部位である。選びやすい理由:Bと同様に、脳の主要な部位であるため、高次脳機能全般に関わると誤解されやすいかもしれません。混同注意:前頭葉や頭頂葉の機能と混同される可能性があります。
- 5. 画像Eは、頭部の後方下部に位置しており、後頭葉の一部または小脳の一部を示している可能性があります。後頭葉は主に視覚情報の処理を司ります。小脳は主に運動の協調、平衡感覚、学習に関与します。いずれも論理的な思考や計画立案の主要な部位ではありません。正しくは:Eは後頭葉の一部または小脳の一部であり、視覚処理や運動協調に関わる部位である。選びやすい理由:脳の重要な部分ではありますが、問題文の機能とは直接結びつきません。混同注意:前頭葉の機能と混同される可能性があります。
国試ポイント
脳の主要な解剖学的部位とその機能的役割を画像と関連付けて理解しているか、特に高次脳機能と各葉の関連について問われます。CT画像読影能力と神経解剖学・神経生理学の知識の組み合わせが評価されます。
混同注意
側頭葉(B, D)や頭頂葉(Eの上方部)の機能と混同しやすいですが、これらはそれぞれ聴覚、記憶、感覚統合などを司ります。大脳基底核や視床(C)も高次機能に関与しますが、思考や計画の主要な部位としては前頭葉が最も適切です。
次に同じ論点が出たら
同様の脳CT/MRI画像問題が出た場合、各選択肢が示す脳の解剖学的位置を正確に特定し、それぞれの部位が司る主要な機能を思い出すことで正答を導けます。特に、中心溝、外側溝などのランドマークを把握し、前頭葉、頭頂葉、側頭葉、後頭葉、脳幹、小脳などの区別ができるかを確認します。問題文が高次脳機能のどの側面を問うているかに注目し、関連する脳部位を選択します。
関連知識
脳の各葉の機能:前頭葉は遂行機能、運動、言語産生(ブローカ野)に関与。頭頂葉は体性感覚、空間認識、注意に関与。側頭葉は聴覚、記憶(海馬)、言語理解(ウェルニッケ野)に関与。後頭葉は視覚に関与します。大脳基底核は運動制御、視床は感覚情報の中継、小脳は運動協調と平衡を司ります。これら主要な部位の機能は臨床診断やリハビリテーション計画においても重要です。