看護師が行う患者のアドボカシーで最も適切なのはどれか。
選択肢をタップすると答えと解説が表示されます
出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
患者アドボカシーの核心は、患者の権利を擁護し、その意見や意思が医療現場で尊重されるよう支援することです。患者が自らの意思を表明することが困難な状況や、十分に理解されていないと感じる場合に、看護師がその声を代弁し、医療チームとの橋渡しをすることは、アドボカシーの最も直接的で適切な行動といえます。
選択肢ごとの解説
- 1. 多職種連携は看護師の重要な役割ですが、アドボカシーの本質とは異なります。情報の共有はアドボカシーを支える行為ではありますが、それ自体がアドボカシーの中心的な行為ではありません。正しくは:患者の権利や意思を擁護することに焦点を当てる。選びやすい理由:患者を中心に考える上で多職種連携も重要であるため、間違いではないと感じるかもしれない。混同注意:患者中心の医療とアドボカシーが混同されることがある。
- 2. 正解。患者アドボカシーとは、患者の権利を擁護し、患者の意思決定を支援し、患者の声が医療チームに届くように代弁する活動です。患者が自分で意思を伝えられない場合や、伝えにくい状況にある場合に、その意見を代弁することは、アドボカシーの最も中心的な行為の一つです。
- 3. 患者に害を与えないことは、看護師の基本的な倫理原則(無危害の原則)であり、全ての看護行為において当然求められることです。これはアドボカシーに限らず、看護の根幹をなす要素ですが、アドボカシーの最も適切な行動という問いに対しては、アドボカシーに特化した行動とは言えません。正しくは:患者の意思表明や権利擁護の具体的な行動を示す。選びやすい理由:患者の安全確保は看護の最重要事項であるため、正しい選択肢に見えるかもしれない。混同注意:看護倫理の基本原則とアドボカシーの具体的な行動が混同されることがある。
- 4. 医師の指示を確認することは、看護師が安全かつ適切に医療行為を行う上で不可欠な業務ですが、これはアドボカシー行為そのものではありません。アドボカシーは、患者の主体性を尊重し、その意思を支援する能動的な働きかけを指します。正しくは:患者の意思や権利を尊重し、それを医療チームに伝える行動に焦点を当てる。選びやすい理由:医師との連携は看護の重要な側面であるため、適切だと感じるかもしれない。混同注意:看護業務全般とアドボカシーが混同されることがある。
国試ポイント
看護師の役割と倫理的側面、特に患者アドボカシーの定義と具体的な行動について理解しているかが問われます。アドボカシーと、一般的な看護業務や倫理原則との違いを明確に区別することが重要です。
混同注意
「多職種と情報を共有する」や「患者に害を与えない」といった選択肢は、看護師の重要な役割や倫理原則ですが、アドボカシーという特定の概念の『最も適切な行動』を問われた際には、その核心的な行動とは区別されます。
次に同じ論点が出たら
患者が意思表示できない状況でのアドボカシー、医療過誤が疑われる状況でのアドボカシーなど、より具体的な状況設定でのアドボカシーの行動を判断できるか。
関連知識
アドボカシーの種類(自己アドボカシー、集団アドボカシー、専門職アドボカシー)、インフォームドコンセント、倫理原則(自律の尊重、善行、無危害、正義)。