転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのはどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第113回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は3番
解説
転移性脳腫瘍の原発巣として最も多いのは肺癌である。肺癌は血液脳関門を通過して脳に転移しやすい性質を持ち、特に小細胞肺癌や腺癌で脳転移の頻度が高い。肺は血流が豊富で、がん細胞が全身に広がりやすい臓器であるため、脳転移のリスクが高い。
選択肢ごとの解説
- 1. 胃癌も転移性脳腫瘍の原発巣となり得るが、頻度としては肺癌に比べると少ない。消化器癌からの脳転移は、肺癌や乳癌などと比較して一般的ではない。正しくは:転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのは肺癌である。選びやすい理由:消化器癌は日本人で罹患率が高いため、誤って選択してしまう可能性がある。混同注意:消化器癌全体の罹患率の高さと脳転移の頻度を混同しやすい。
- 2. 乳癌も転移性脳腫瘍の原発巣として頻度が高いが、全体で最も多いのは肺癌である。女性に限れば乳癌が上位に来るが、男女合わせた全体では肺癌が最多となる。正しくは:転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのは肺癌である。選びやすい理由:女性に多い癌であり、脳転移の頻度も高いため、肺癌と並んで有力な選択肢として考えられやすい。混同注意:女性における頻度の高さと全体での頻度の高さを混同しやすい。
- 3. 正解。肺癌は、全身性の血行性転移を起こしやすく、特に脳への転移が多い癌種である。肺は血流が豊富で、かつ癌細胞が血流に乗って脳へ到達しやすいため、転移性脳腫瘍の原発巣として最も高頻度である。選びやすい理由:正しい選択肢であるため、医学的知識があれば選びやすい。
- 4. 大腸癌も転移性脳腫瘍の原発巣となり得るが、頻度としては肺癌に比べると少ない。消化器癌からの脳転移は、肺癌や乳癌などと比較して一般的ではない。正しくは:転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのは肺癌である。選びやすい理由:消化器癌は罹患率が高く、また肝転移などがよく知られているため、脳転移も多いと誤解しやすい。混同注意:消化器癌全体の罹患率の高さや他の臓器への転移頻度と脳転移の頻度を混同しやすい。
- 5. 子宮頸癌からの脳転移は非常に稀であり、転移性脳腫瘍の主な原発巣として考えられることはほとんどない。子宮頸癌はリンパ行性転移や直接浸潤が多い。正しくは:転移性脳腫瘍の原発巣で最も多いのは肺癌である。選びやすい理由:女性特有の癌として、他の癌と並列に置かれることで選択肢の一つとして検討されてしまう可能性がある。混同注意:他の女性に多い癌(乳癌など)と転移の特性を混同しやすい。
国試ポイント
転移性脳腫瘍の原発巣として最も多いのは肺癌であることを覚える。また、他の主要な原発巣も把握しておく。
混同注意
転移性脳腫瘍の原発巣は肺癌が最も多いが、原発性脳腫瘍で最も多いのは神経膠腫(グリオーマ)であり、これらを混同しない。また、女性では乳癌も比較的多いが、全体では肺癌が最多である。
次に同じ論点が出たら
「転移性脳腫瘍の原発巣」というキーワードが出た場合、まず肺癌が第一選択肢として最も頻度が高いことを想起し、次に乳癌、悪性黒色腫、腎癌、消化器癌なども考慮する。
関連知識
転移性脳腫瘍は成人脳腫瘍の約25%〜50%を占める。肺癌の次に多い原発巣として、乳癌、悪性黒色腫、腎癌、大腸癌などが挙げられる。転移性脳腫瘍は多発することが多く、症状は原発巣の治療後や診断時に出現することがある。