最も緊急性の高い不整脈はどれか。
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出典:厚生労働省ホームページ(第108回看護師国家試験の問題および正答)。公共データ利用規約(第1.0版)に基づき利用。問題文・選択肢は公式の問題冊子のとおり掲載しています(文字の体裁を一部整えています)。解説は medimichi が作成したものです。
正解は2番
解説
心室細動は、心室が不規則かつ無秩序に収縮し、有効な心拍出が全く行われない状態です。これは心停止の一種であり、数分以内に脳死や死に至る極めて危険な不整脈です。直ちに電気的除細動が必要とされ、最も緊急性が高いと判断されます。
選択肢ごとの解説
- 1. 心房細動は血栓形成による脳梗塞のリスクがありますが、直ちに生命に危険を及ぼす不整脈とは限りません。緊急性は高いものの、心室細動ほどではありません。正しくは:心房細動は抗凝固療法などで対処されますが、即座の致死性はありません。選びやすい理由:脳梗塞のリスクを考えると緊急性が高いと感じるかもしれませんが、心停止には直結しません。混同注意:不整脈全般のリスクと、緊急度の高い致死性不整脈を混同しやすいです。
- 2. 正解。心室細動は心臓のポンプ機能が完全に停止した状態であり、有効な血液の拍出ができません。放置すれば数分以内に死に至るため、最も緊急性の高い不整脈です。直ちに電気的除細動が必要です。
- 3. 心房性期外収縮は、多くの場合自覚症状がなく、治療を必要としない良性の不整脈です。心臓のポンプ機能に重大な影響を与えることは稀であり、緊急性は低いとされています。正しくは:心房性期外収縮は経過観察となることが多いです。選びやすい理由:「期外収縮」という言葉に不安を感じるかもしれませんが、心房性は比較的良性です。混同注意:期外収縮の種類(心房性、心室性)による緊急度の違いを理解していないと誤解しやすいです。
- 4. Ⅰ度房室ブロックは、心房から心室への電気的興奮の伝導が遅れている状態ですが、全ての興奮が心室に伝わるため、心臓のポンプ機能は維持されます。通常は無症状で、治療を必要としないことが多く、緊急性は低い不整脈です。正しくは:Ⅰ度房室ブロックは基本的に経過観察で問題ありません。選びやすい理由:「ブロック」という言葉から重症度を連想するかもしれませんが、1度は軽度です。混同注意:房室ブロックの程度の違い(Ⅰ度、Ⅱ度、Ⅲ度)による緊急度の違いを把握できていないと選びやすいです。
国試ポイント
不整脈の緊急度とその特徴を正確に理解しているかが問われています。特に、致死性不整脈(心室細動、心室頻拍、無収縮)と、非致死性であるが治療が必要な不整脈(心房細動、上室性頻拍)、さらに治療を必要としないことが多い不整脈(期外収縮、Ⅰ度房室ブロック)を区別できる知識が重要です。
混同注意
心房細動と心室細動は名称が似ていますが、その緊急性には大きな違いがあります。心房細動も脳梗塞のリスクを伴いますが、心室細動は直接的に心停止を意味し、より緊急性が高いです。また、期外収縮や房室ブロックの程度による緊急度の違いも混同しやすいポイントです。
次に同じ論点が出たら
この問題で心室細動を選べた場合、不整脈の緊急度判断の基礎は理解できています。次に、心室細動以外の致死性不整脈(心室頻拍、無収縮)の特徴と、それぞれの治療法について学習を深めましょう。
関連知識
電気的除細動、AEDの使用、心肺蘇生法(CPR)、抗不整脈薬、抗凝固療法、心臓の電気伝導系、致死性不整脈、非致死性不整脈の分類。